心中ネタも美味しい
2013/07/20 09:00

心中系アミバさんも素敵だ。
「一緒に死のう」とトキさんに云ってくるのが、たまらなく愛おしい。
「どうせ病で死ぬし、アミバとなら良いかな」と、一緒に死んでくれる系男児トキさん。
文字通りの「来世に期待」状態の退廃的な二人もまた、心を擽られる。


なんて、ね。




心中はとても素晴らしい、究極の愛の形だと思うのだよ。
「愛なんて、ただの執着」と定義するこの私ですら、心中は究極の愛と云うくらいだ。
心中は、究極の愛だ。
まず、一緒に死ぬところが好ましい。本来人間死ぬ時は一人だが、心中は違う。二人で死ぬのだ。そこがまたいじらしくって愛でたくなる。
そしてあの世、または来世に期待する二人の儚げな心情世界。これがまたたまらない。同性故に結ばれぬ現実と理想の対比など、よくある設定だがぐっとくるものがある。
あの世、または来世で結ばれることを夢見るpositiveな一面と、現実から逃れて死んでしまいたいというnegativeな一面が合わさった心中という行為は、酷く甘美で、扇情的だ。




つまり、心中は最高に美味しいネタであると。




トキさんがアミバさんに「一緒に死んで」って云うのもアリだな。
「私は病に罹っている身で、いつ死ぬか判らないから。一緒に死んでくれないか?」
ってさ。


嫌がるアミバさんを無理矢理殺して自殺するトキさんでも良い。
「別に構わない」と、まるで何でもないことのように死んでくれるアミバさんでも良い。
「もっと熱くなれよ!」なアミバさんが説教しだして、心中を考え直すトキさんでも良い(突然のギャグ)


とにかく、心中ネタは美味しい。
色んな可能性があり、鬱エンドであれ幸福エンドであれ、両人(またはどちらか片方)は幸せに逝けるから素晴らしい。




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