「ァ………………」
「ナマエ!? どうした!? 死にそうな声がしたぞ!?」
「……しにました……」
「死んじまったか……」
「だってあまりにも……顔が良くて……」
「……ああ。何を見て死んだのかは予想がついたぜ。『CROSSING×US!』だろ?」
「楽さんすごい! 当たりです!」
「っしゃ。四周年の広告ビジュアルが出た時も、死んだり泣いたりしてたもんな。ゲームでガシャに出てくるとなったらきっと墓を建てると思ってたぜ」
「(なんかふと冷静になるとすごいこと言ってるな……。とんでもないことを教えてしまった気がする)」
「こっちでやった広告だと七瀬から始まって順番に発表だったが、さすがにゲームだと全員同時にやるんだな」
「おかげで顔面の殺傷能力がものすごいことになってますね!」
「今回はフレンドポイントでも引けるんだな。ナマエはマメにやってるからすげえ貯まってそうだよな」
「今回は前と違って直前に新規のRもありませんでしたしね。まるっと一年間貯めてきたのでそれなりにあると思います」
「なら絶対に俺を引けるな!」
「ちょっと待って楽さん今いい笑顔でフラグ建てませんでしたか?」
「フラグってなんだ?」
「……なんということでしょう」
「?」
「……ゴホン。それでは謹んでDグループを回させていただきたいと思います!」
「フレンドポイントのやつまで待たねえのか?」
「……。不安で……フレポまで待つとグループ別のガシャは終わっちゃってるんですよね。十六人一緒だとその中からひとりを狙って引けるか……」
「なるほどな。とりあえず一枚は確保しておきたいってことか。たしかに引き際が難しいな……万が一フレンドポイントで出なかった時、ステラストーンを買ってグループ別のを回すってことができない訳だからな」
「そうなんです……。だからここで来てください楽さん!」
「俺ならナマエに呼ばれたら即出て行くんだけどな。ゲームの俺は時々妙に素直じゃねえよな……」
「よし……それではいきます。いざ尋常に勝負──!」


「ボクはナマエさんと同盟を組もうと思う」
「九条くん……まさか、九条くんも……!?」
「七十七連……ふふっ、見事なまでの大爆死だね。陸どころか一枚もURは出なかったよ……」
「九条くん……ごめんね、私……」
「誰が出たの? 陸? 和泉三月? 御堂虎於?」
「が……がくさんが……
「!? この裏切り者ッッ! さっきの『まさか九条くんも』は一体なんだったの!?」
「ち、違うの九条くん! いつも推しが出ない芸人の私だけど、今回は粘り勝ちしたの……! 九条くんがいつものテンションで同盟って言うから引けたのかと思って……」
「くっ……まあたしかにナマエさんはいつもありえないほど爆死してるからね……。おめでとう、ナマエさん」
「えへへーありがとう九条くん! 九条くんもきっと引けるよ……! 今回がダメでもフレポの方で……!」
「(蘇る一年前の記憶)」
「九条くん?」
「いや……ボクは気づいたんだ。信じられるものはコレだけだって」
「そ、それは……!? 魔法のカード……!?」
「ふふ……陸が出れば実質無料なら、この予算だって陸が出れば実質全額還元だよ。さあ陸、出ておいで」
「九条くん頑張って!」
「(天、だんだんナマエちゃんに似てきたなあ)」
「(龍、そう思ってんなら止めてやれよ)」
「(もし天とナマエちゃんが逆だったら、楽はナマエちゃんを止められる?)」
「(………)」


☆そして大爆死へ!
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