「妖万華鏡空虚咎送り」
「おう」
「妖万華鏡空虚咎送り」
「……? おう」
「あ や か し ま ん げ き ょ う か ら と が お く り……」
「どうしたんだ? なんで三回言ったんだ?」
「大事なことだったので……」
「そうなのか」
「はい、それはもう……何度でも言いたいです……からとが……ヒィィ……」
「なんで何回も言うんだ? 言うと何かあんのか?」
「それはですね」
「それは……」
「……、……声に出して読みたいからです!」
「壮大な溜めだったな!」
「爽やかな笑顔が逆につらい!」
「悪い、それ以外に何を言えばいいか分からなかったんだ……」
「……ゴホン。オタク的にはですね、なんかこう妖とか咎送りとかそういうのが好きなんですよ。この漢字ばっかり並んでる字面、かっこいいんですよ。厨二かな!」
「中二? 学校に通ってるとか、そんな設定は無かったな」
「純粋……! 厨二病って聞いた事ないですか?」
「そういや六弥がそんな事言ってた気もするな。配役が決まった時に、同じ刀衆だなってことでラビチャしたんだよ。厨二心が擽られるって言ってたな……よく分からなくてスルーしちまってたんだが、どういう意味なんだ?」
「中学二年の方の中二でも間違いじゃないんですけどね、なんというか、異能力とかそういう設定に憧れがあるみたいな……中学二年生ぐらいの子ってそういうのに憧れがちなんですよ」
「? ナマエも六弥も中学は卒業してるだろ?」
「ウッ……! 心はいつまでもあの頃のままなんです痛々しいかもしれないけど!!!」
「いや、いいんじゃねえか? 憧れって無理して捨てるもんでもないだろ。それに、俺も子どもの頃に憧れてたもんは今でも好きだよ」
「が、楽さん……! ちなみに楽さんが憧れてたのって……」
「ドラゴン」
「」
「ドラゴン」

☆中二というより小二────!
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