「悲しい」
「ナマエ……元気出せよ、な?」
「出ません……悲しすぎる……こんなに……こんなに回して……どうして……」
「気持ちは分かるが、こればっかりは運だしな……」
「楽さんに会いたいよおおうううどうして来てくれないんですかああああ楽さんんんん……うっうっ」
「……、ナマエをこんなに泣かせて、なんて奴だ……、……俺か」
「楽さんは悪くないけど楽さんが悪いですえぐえぐ……嘘です私の徳が足りなかった……でも来てくれてもいいじゃないですかあううううえええん」
「(女心が複雑すぎる)」
「……確率見たらもう候補生くんたちは実質SSRだし実質テイルズだと思ったら気が楽ですね……ハハッ」
「おい!! 今すぐ出てくるんだテイルズの俺!!ナマエがおかしい!!」
「ていうかもうSSRなら何でも実質テイルズですよねていうかSRだって最終的にSSRになるし実質テイルズ楽さん……なんだガシャチケってテイルズ量産機じゃんアハハハハ……」
「ナマエが……ナマエが怖い」


「……っていうことがあったんだよな」
「ナマエさんはバカなの?」
「そういうこと言うなよ、天。ナマエだって辛かったんだぞ」
「辛かったって言ったって、運なんだから仕方ないでしょ」
「昨日帰ったら通帳握りしめて泣いてたんだ。そんな痛ましい姿を見てそんなこと言えたら鬼だ」
「やっぱりナマエさんはバカなの?」
「そうだったな、おまえは冷血人間だったな」
「毎回毎回、都合良く欲しいカードが引けるなんて思ってるからいけないんじゃない? 楽はナマエさんを慰めるより先に課金地獄から目を覚まさせてあげたら?」
「それが出来てたら苦労はしてない」
「どうして? 自分の大切な人がゲームで身を滅ぼしてもいいっていうこと?」
「限定衣装の俺を引いた時のナマエの喜び方がめちゃくちゃかわいい」
「(もうだめだこいつら……)」


「ただいま」
「あっ、お帰りなさい、楽さん!」
「お。元気になったのか、ナマエ」
「はい! 爆死の傷は癒えてないですけど!」
「何かいいことでもあったのか?」
「寝たらすっきりしました! あとイベントたのしい!」
「そうか。楽しんで遊んでくれてるんなら何よりだよ」
「みんなでPV作ったんですよね、たのしみです!」
「準備期間が結構かかっちまったけどな。三グループのスケジュールが合わなくて撮影が押したんだよな……」
「待ったぶん楽しいですよ。新形式だから新鮮ですし」
「アピールイベントだっけか? 結局どういう感じなのか、いまいちよく分かってないんだよな……。ナマエ、教えてくれるか?」
「はい! まず最初にですね、……」
「(やっぱ二人で遊ぶのが楽しいんだよな)」
「で、次にこっちを……、聞いてます?」
「あ、ああ。まずここでポイントを稼ぐんだよな。で、次は」
「こっちをこうして、ここのミッションを……」
「(生き生きしてるナマエがかわいい……何にせよナマエが元気になって良かった)」
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