『せーんせっ!』
『ねぇ、先生ってば』
『西広せんせーっ!!』
「…えっ!?俺のこと!?」
『そーだよ!もう、やっと気付いた』
「で、どうしたの?」
『勉強教えて!』


そう彼女に持ちかけられて、ああ、もうすぐ期末テストだったなと思い出す。この子はテストの前になると俺を頼りに来る。そりゃ、俺を頼ってくれるのは嬉しいよ。


「でも、本当の先生に聞いた方がいいんじゃない?」
『…あっ、やっぱり迷惑?』
「そんなことないよ!ただ俺じゃ力不足かなって…」
『いいのいいの!勉強なんて二の次だし』
「どういうこと?」
『ほんとは勉強を口実に西広に会いたかっただけだから』
「!!」
『西広は私のこと、嫌い?』
「そんな!嫌いなわけないよ!」
『じゃあ、どう思ってる?』
「…うん、好きだよ」
『へへっ、私も好きー』


彼女の笑顔を見て、絶対確信犯だと思った。俺はいつも彼女にはめられる。全く…此方方面で名前先生には頭が上がらないよ。




------
不完全燃焼

りく

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -