あぁ、もう1年か。

日差しが痛くて汗を滲ませる季節はいつの間にか終わっていて、鼻を冷たく澄んだ空気が通るようになっていた。手はかじかんで上手く動かせない。四季が巡るのはなんて早いんだろう。


あぁ、もう3年なのか。

だいたい約3年前。あたしは何を思ってこの場所に立ったんだっけ。時が過ぎるのは早すぎる。そもそも3年もの月日が本当に流れたのかさえ怪しい。




ねぇ、わたしはこの場所で何かを残せたのかな。

掴もうとして空を仰いで、追い付こうとして振り払って。
泣いたり笑ったり怒ったり苦しんだり。我ながらみっともないくらい必死だったと思う。


今になってはいい思い出、というにはあまりにもまだ時間が足りない気がするけど。それらは今を創ってくれている大切なものな訳で。

わたしの中に残ったもの、

うん。思い出ほど曖昧で柔らかいものは無いと思うんだ。でも、思い出ほど確かでいつまでも残り続けるものも無いよね。




走って走って走りぬいた。
それがわたしの青い春だった。





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中途半端な
卒業ネタが好きです


のん

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