ここ最近、雨が降ってる以外は昼休みをこの屋上で過ごしている。二人で飯食ってたわいない話をして。他人から見たら無駄かもしれないこの時間が、俺にとっては何よりも大切な時となっていた。


『あっ、飛行機雲だー』


名前が青空を指差す。真っ青な空には雲一つ無くて、そのキャンパスに綺麗な白線が引かれていた。


『飛行機雲ってさ、何で直線しか無いのかなぁ』
「そりゃあ…色々動いてたら燃費も悪ィし、中に乗ってる人も危険だしな」
『うーん。でもさ、直線じゃなくてハート型とかあったら面白いよねー』
「かもな」
『それで、ハート型の飛行機雲を見たカップルは幸せになれる!とかジンクス作ってみたりしてさぁ!』


飛行機雲を見ながら一人で騒ぐ名前。目を輝かせて空を見上げる名前は可愛くて。自然と自分の顔が綻んでいくのが分かった。


「でも、俺はそんなジンクス要らないけどな」
『えー、どうしてー?』
「そんなジンクス無くたって、俺は名前と居れりだけで充分幸せなんだよ」


そう言って名前の頭を撫でてやる。すると名前は頬を朱に染めて、私もーと呟いた。
その時。昼休みの終了を告げるチャイムが校内に鳴り響いた。俺達のこの時間もこれで終わり。でも、今日はまだ夢心地でいたい。名前と離れたくない。


「…次の授業、何だっけ」
『確か国語だったよー』
「じゃあサボるか。銀八なら大丈夫だろ」
『うん!銀八センセーの授業受けるよりトシと一緒に居たーい』
「…可愛い事言うじゃねェか」
『トシ大好きー』
「俺も」


そっと名前に口付けると、はにかむように微笑んだ。そんな名前が可愛くて可愛くて。飛行機雲はいつの間にか消えていたが、俺達の仲は消させねぇと心に誓った。





青空白書
(青空に誓いを刻む)


「…アレ、あの二人は?」
「ハーイ。俺、昼休みに二人で屋上行くの見やした。多分土方コノヤローは飛び降り自殺でもしたんじゃないですかィ?」
「はぁ…アイツ等俺の授業の時ばっかサボりやがって…」





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いつか様リク土方甘々でした。


大っ変長らくお待たせして申し訳ありませんンンン!!
短い上に駄文、しかもそんなに甘くない…!いーちゃん、本当ごめんなさいorz
因みに返品可です。

シチュはおまかせだったので、勝手に3Zにしちゃいました^^

では、今後とも相合傘をよろしくお願いします!


10.09.25 りく



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