イルミ連載(娼婦タカラバコ | ナノ

 リハビリ

目が覚めてイルミに促されるままに
リハビリをする毎日

辛いが生きていくためにと思うとやるしかない

頑張れば頑張るほどイルミが褒めてくれた
自分の容姿や能力を褒められたことがあるが
努力を褒めらたこのない私にとってそれは
とてもこそばゆいものだった

「うるさい!」と可愛げもなく言ってしまうのに
イルミは怒ることもなく褒めてくれた

そして変わったこともあった
今まで男の精が糧になっていたため
食事など子供の頃以来
ほとんどとったことがないし
美味しいとも思わなかったのに
どういうわけかお腹が減る
これは精の飢えではなかった

「今日はミーヤが前に美味しいって
言ってたスープもあるよ。」

「やった!
ご飯ってこんなに美味しいものだったなんて
知らなかったーー。
今日もお腹ペコペコ。」

リハビリの他に
念というものの勉強もしていた
私が持っていた能力も念というものらしい
基礎的なものは習得できているが
あの能力を使うことがてきなくなっていた

そしてもう1つ変わったこと

「ねぇ、イルミ。抱かないの?」

「うん。抱くだけが愛を示すものじゃないしね。」

イルミが私を抱かない

仕事とリハビリの時以外は
ほとんど一緒にいるにも関わらずだ

今も膝の上に乗せられて
頭を撫でられているのに
全く行為をしてこようとしない

それでも私がそばに居ると機嫌がいい

でも私にはもどかしかった


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

目が覚めて半年
相も変わらずゾルディック家で
お世話になっている

まだ家族の人にはあっていない
イルミが会わなくていいと言うからだ

会いたいわけではないし
従っている私は非常識なのかもしれない

いつも通りの夜

「イルミ、私触れて欲しい」

「触れてるけど?」

後ろから抱きしめられるように
ソファで寛いでいた

「っ、ちがう。
そういう事じゃなくて!!!
もうっ!!!」

イルミの髪の毛をひっぱりキスをした

「こういうこと!」

少し驚いたような顔のイルミ

「…いいの?」

「いやなの?」

「そういうこと、して欲しくないのかなって思ってた。
オレはいつもミーヤに触れたいし
抱きたいと思ってる。我慢してたのに。
ミーヤからしてくるなら遠慮しない。」

久しぶりに見たイルミの中の男の顔

「うん、抱いて」

その顔が見れて満足している自分がいる
自分はイルミに求められたいのだ
精神的にも、肉体的にも



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