41おかえりなさい [ 42/43 ]

意識が浮上する
重たい瞼を開ければ
見たことの無い天井だった

「あ、ニノ起きた?」

横から声がした
顔見なくてもイルミ様だとわかる

「イルミ、様」

そっと手が伸びてきて頭を撫でる
顔が見たいのにまだ体が重たくて動かせない

「ミルキが開発した薬なんだけど
なかなか目が覚めないから驚いたよ。
まだ体が動かない?」

「はい…。イルミ様の顔が見たい・・・」

「そのうち、動くと思うんだけど。
ミルキには注意しとくよ。」

手が頭から離れたと思えば
素早く横に抱かれた

上を見れば変わらないイルミ様がそこに居た

「会いたかった。
離れてて、会えなかったらどうしようって…」

「迎えに行かないわけないでしょ。
もう少し寝てなよ。
仕事はオフにしてあるからずっとそばに居る。」

「ん・・・」


優しいキス

まだ起きていたいのに身体は言うことを聞いてくれない

◇◇◇◇◇◇◇◇

眠ったニノをベッドに戻し頭を撫でた

ニノを攫った老人、その家のもの達も全て始末した。
屋敷の方はヒソカに頼んだが報告してきた時の声が
楽しそうだったから少しは手応えのある奴がいたらしい

これで本当にニノにはオレだけだ

どんどん1人になっていくニノ

カメラでニノの寝顔を撮影する
出てきた写真を日付と共にアルバムへと入れる

【ニノがニノになった日】

これでニノの本当の名前を知るものは
本当にいなくなった

このアルバムもコレクションの一部だ
ニノがゾルディック家に来たときから
記念があれば撮影してアルバムに入れていく

小さい頃からニノは可愛い
想像以上に綺麗になってきている
オレだけのニノ

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