39 作戦開始 [ 40/43 ]

朝いつものように食事を終えた

「ニノ、ずっと屋敷ばかりで
疲れただろう?気分転換に散歩でも行こうか。」

家庭教師もつけられ毎日勉強の日々だが
家庭教師も驚くくらいにマナーも教養も
身についていた
これもイルミ様のおかげだ
こころのなかで感謝する

「疲れてなんかないよ?
お勉強も楽しいし。
でも、外の空気も吸いたいかな。」

ニコリと微笑めば老人も破顔する

やっと訪れたチャンスを逃しはしない
焦りは禁物だと自分に言い聞かせる

食事を終えるとメイドが
素早く着替えさせてくれる

黒を基調に白のレースを沢山使ったワンピース
可愛らしいイメージのこの服を身につけると
老人の中で私はまだ幼子なのだろう

「お待たせ致しました。
おじい様とお出かけが初めてでとてもうれしい!
このお洋服もとても素敵!
似合ってる?」

無邪気に笑いクルクルと老人の前で回れば
老人もメイドたちも執事も皆微笑んでいた

「あぁ!とても似合っているよ。
さあ、ニノ行こうか。
散歩と行ったが何か欲しいものはないかい?
買い物にも行こう。
外に車をまたせてある。」

久しぶりの外
陽の光が眩しい
私の心とは正反対な晴天

揺れも感じない高級な車
老人とのお喋りは退屈だが
貼り付けた笑顔で相槌をうつ

しばらくすると車が停まった


[*prev] [next#]
top
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -