27失敗の夜 [ 28/43 ]

キスをしながら服のボタンを外され脱がされていく
首筋に舌が這うと小さく息を呑む

頭が熱に浮かされたようにぼうっとしていた

「ニノ、綺麗。
やっと、触れられる。」

嬉しそうなイルミ様の声が
胸の方から聞こえてくる
ベッドに寝かされて何をしたらいいかも
わからずに横になっているだけだ

「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ。
オレとニノの大切な記念日なんだから。」

そうは言われても簡単に緊張が解れるわけはない

胸の先端を口に含まれるとピリと身体が強ばる
初めての感覚のはずなのに
何度も味わってきたかのような錯覚

「ぁっ・・・んぅ」

小さく漏れた声は自分でも驚くほど
甘ったるいものだった
思わず口元を押さえてしまうと
優しく制止される

「大丈夫、その声聞かせて。」

全身に舌を這わされ恥ずかしいのに
気持ちいいと思ってしまう自分がいた

足の指一本一本までも丁寧に舐められる

「そ、んなとこ汚いっ・・・!」

「ニノの汚い場所なんてないよ。」

恥ずかしくてタオルケットで顔を隠したのに
気がつけばそんなものはベッドの上にない

最後に残されていたパンツをゆっくりと
脱がされていく

「もうぐっしょりだね。」

言葉の意味がわからず、イルミ様を見ると
脱がされた下着を見せられると
パンツに透明の粘液がついている

「それ、なに・・・?」

自分の体におこっていることがわからない
何もかも分からないことだらけだ

「これはオレを受け入れるための準備」

脚を開かされたと思ったら
股の間に顔を埋められている

「やっ、だめ・・・!」

自分でも触れたことのない場所を舐められると
体に電流が走ったようにびくっと動いた

「や、そこなに・・・変、舐めちゃいや・・・!」

イルミ様の頭をどかそうと押してみるが
ビクリともしないそれどころか
吸い付くように舐め回されていると
突然目の前が真っ白になり
身体が仰け反った

「あぁっ・・・?!」

そして力が抜け呼吸は荒い

「上手にイけたね。」

「いく・・・?」

ヨシヨシと頭を撫でられると
高ぶっていた気持ちも落ち着いてくる

「でも、今日はこれで終わりじゃないよ。」

「え・・・?」

唇が重なり戸惑う舌をイルミ様の舌が搦め捕る
舌根まで吸い上げられ息が上手くできない

そうこうしているうちに脚の間に
イルミ様の手が入る

「や・・・!」

唇を話して抗議しようとするが
顎を掴まれ舌をねじ込まれる

怖い

そう思うと目尻から水滴が落ちた

それでもキスが、手が止まることは無い

指が1本、ゆっくりと出し入れされる
指が増やされるとピリッとした痛みが走った

時折顔を覗かせる甘い疼きに反応すると
心得たようにイルミ様の手が動く

「いや、なんかくる・・・」

「さっきと同じやつだから
大人しく受け入れて」

そう言って耳たぶをカリッと絡まれた瞬間に
また目の前が真っ白になった

「よくできました」

いつの間にかイルミ様も裸になり
鍛え上げられた身体がある
今までもみていたものとは違う
艶やかさがあった

そして赤黒く血管を浮き上がらせているものを
目にしてしまいひっ、と小さく悲鳴をあげた

「あぁ、初めて見るのか。
怖がらないで。
初めては痛いみたいだけど
ニノなら耐えられるよ。」

今まで指で弄らていた場所にあてがわれるも
身体は震え涙が溢れてくる

「や、だ・・・怖い・・・」

「・・・オレを拒否するんだ」

「違う、の・・・でも。」

「じゃあ、今日は止める。
オレはゾルディック家に帰るよ。
ニノはプレゼントでも開けなよ。」

イルミ様はすぐに私から離れて
ベッドから降りてしまった

「イルミ様・・・!まって。」

「今日はゾルディック家に戻るよ。
ニノ、また連絡する。」

パタンと虚しく扉は閉まる
残された私はただ呆然とするしかなかった

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