26誕生日 [ 27/43 ]

ホテルにしばらく泊まり
そして用意されたのは
タワーマンションの1番上の部屋
その階全てがイルミ様のもの

イルミ様がいない時は部屋で1人で過ごす
家庭教師とハウスキーパー以外の人と
言葉を交わすことはない

イルミ様は仕事で来れない日もあるが
イルミ様専用の電話で連絡をくれるので
寂しくはなかった

ゆるやかに時は流れる

この4年は1度も地上に降りていない

腰まで伸びた髪を綺麗にとく

今日は16歳の誕生日だ
夜にはイルミ様がくる

◇◇◇◇◇

「ニノ、16歳おめでとう。」

「ありがとう、イルミ様と過ごせて嬉しい。」

食事、入浴を終えて
イルミ様の膝の上でまったりとしている
身長もこの4年で伸びた
もう子供の頃のように
すっぽりと収まることはないが
膝の上は今だに好きだ

前髪をそっとわけ額にキスがおちる

「ニノ、寝室に行こうか。
今日は特別な日だからね。」

「うん。
イルミ様と1晩一緒にいれるの久しぶりだね。」

抱かれたまま寝室に行くと部屋の中は
プレゼントで埋め尽くされていた

「え!?いつの間に?!」

さっきまでベッドしかなかったはずの空間には
カラフルの包装紙に包まれた箱が
所狭しと積まれていた

「ゾルディック家からのもあるよ。」

「嬉しい・・・!」

イルミ様の腕から降りようとするが
それを許してはくれなかった

「これは、明日。
今からはオレに集中して。」

「・・・イルミ様?」

いつもと違う雰囲気を纏うイルミ様を
ほんの少しだけ怖く思ったが
大人しく腕の中にいる

「ニノは優しいのと激しいのどっちが好き?」

「やさ、しいの・・・?」

なんのことか全く分からない
そう答えると分かったと小さく聞こえた

「んっ」

気がつくと唇が触れ合っていて
ぬるりと入ってくる舌も
それに応える自分もいつも通りなのにどこか違う

ほんの少しだけ怖い


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