19アイデア [ 20/43 ]

屋敷に帰ればツボネが待っていた

「おかえりなさいませ。」

「ツボネ!ただいま!」

イルミ様は報告に行くと部屋を出ていく
あったことを話せばツボネは
ニコニコと話を聞いてくれる

「それでね。やっぱりお仕事している
イルミ様はかっこよくて・・・!
私もイルミ様の役に立ちたいって
思っちゃった。」

「左様でございますか。
でもまぁ、ニノ様は
イルミ様のお役に十分立ってますよ。
ニノ様の存在がイルミ様を
とても癒していますからね。」

「えー。そうかな。
それだったら嬉しいけど・・・。」

「あとは、体に違和感などございませんか?」

「ん、ないよ。
ありがとう。初めてのお泊まりだからって
心配しなくても大丈夫。」

「・・・そうですね。
少々、心配のしすぎでございました。」

「ふふ、おかしなツボネ。」

◇◇◇◇◇◇

「イルミ、貴方あの娘を
同伴させたそうじゃない。」

親父の横に立つ母さんは不満そうに
扇子で口元を隠している

「そうだよ。
何か問題でもあった?親父。」

「お前がいいならいい。
あの娘なら連れて歩いても問題はないだろう。」

「アナタ!」

「オレがいいと言ってるのに
文句があるのか?」

ぐっ、と言いたいことをのみこむ母さんを
一瞥し報告を進めていく

母さんは途中で部屋を出ていく

報告が終わると親父が真っ直ぐに
こちらを見据える

「イルミ、キキョウにもあの娘の
能力を教えてやれば
口うるさく言わないだろう。」

「嫌だね。
そしたら母さん、ニノを気に入るだろ。
オレだけのなんだから触らしたくないしね。」

「・・・キキョウはお前を心配してるぞ。」

「仕事はきちんとしてるし、
何も問題ないでしょ。
じゃ、報告終わったから。
母さんにニノを連れて歩いて欲しくないなら、
泊まりの仕事はないように言っといて。」

答えを聞く前に部屋を出る

「あ、イル兄。」

次男のミルキが荷物をかかえて歩いていた

「それなに?」

「これはフィギア。
メイド服に凝っててさ。」

はこの中を覗いてみれば
ヒラヒラのエプロンをつけた
女の人形がいた

「ふーん、いいね。」

「え!イル兄とフィギアに興味あんの?!」

「は?ないけど。」

口を開けっ放しの次男を放って
頭の中ではニノがメイド服を
着ている姿を想像する
ヒラヒラとした服はニノに似合う

この家の執事は女も男もパンツスーツだ
メイド服を着ている者はいない

「オーダーしてみるか。」

携帯を取り出しオーダーメイドで
なんでも作るショップに電話をかけた



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