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あたしの肩に手を添え
部屋の中へと促し
カチャリと部屋の施錠をする

「お前は女にまで手を出してんのかよい!」

ソファーで寛ぐあたしに投げかけられる言葉

「ちょっ人聞き悪いな!ないし!」

「じゃあさっきのアレはなんだよい!」

ドシンとあたしの横に座り
じろりとあたしを見やる
それを無視しマリアとの事を思い出した

「いやー吃驚。
舌が入ってきたの初めてだもん。」

あたしの言葉にマルコの肩がぴくりと揺れる

「キスはした事あんのかよい」

「マリアの部屋に泊まったりしたら
おやすみのチューぐらいは」

「それ以上は?」

「それぐらいしかない
今日はマリアも酔ってたんだね」

もう喋るのもめんどくさくなり
そのままマルコの膝を枕にして
寝転がると溜息とともに
大きな手が頭を撫でた

「アリアは女すら魅力しちまうねぃ」

耳元で囁かれる声に
身体がぞわりと甘く疼く

そのまま舌が耳を這う

「ちょっと・・・」
押しのけようとした手は
マルコの手によって受け止められ制され
唇が唇によって塞がれた

お酒の味がする
口内に入ってくる舌に
舌を絡ませ目をつぶった



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