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マルコに連れられて
マルコの横でお酒を飲む

さっき可愛いと抱きついたのが
悪かったのか無言だ

「おいアリア!マルコを可愛いなんて
言うのはお前ぐらいだ!」

なんて笑うサッチとエースがうるさい
ハルタにいたっては目が合うたびに
ニヤニヤとしている
ハルタを視界にいれず
うるさい2人を無視してつまみを食べながら
お酒を体内へと流し込む

「ちょっと飲みすぎだよい
だいたいお前は・・・」

やっと口を開いたかと思えば
お説教が始まる

マルコの小言を適当に相槌うち
冬島へと向かっているから
少し肌寒くなっているが
お酒で火照っている体には
丁度いい涼しさだ

「アリア」

マリアが優しい声であたしを呼ぶ

「マルコ隊長にとられちゃったし
ナース達の所に戻るね」

「あー・・・ごめんね」

そっとマリアの細い指が
あたしの顎をすくい上げ唇が触れる

そのまま舌が口の中へと入ってきた
あー女の子の唇って柔らかいなーなんて
その舌へと応える様に
ぼーっとあたしも舌を絡ませる

「テメェ!!」

マルコの声で我に返る

「うふふ。アリアおやすみ」

「あ、うん。おやすみマリア」

マリアが去って行くと
マルコの怒鳴り声の時と違う
静まり返った周りに音が戻る

さっきまでニヤニヤしていた
ハルタでさえ開いた口がそのままで
エースもサッチも吃驚して固まっていた

「おいおい!アリア!
俺のマリアちゃんと!!っいてぇ!!
何すんだ!エース!!」

何故かサッチの頭を殴るエース

「俺、女同士のキス初めてみた
いてェってことは夢じゃねェのか!」

「いてぇの俺だ!自分殴れよ!!」

目をキラキラと輝かせるエースに
殴られた頭を押さえながら
サッチは文句言っていた

各々の感想を口にする隊長達

ぐいっと手を引っ張り上げられ立ち上がる

「コイツ酔いすぎだよい。部屋に戻す」

お、パパマルコーなんてヤジを受けながら
マルコにされるがままついていくと
戻される部屋は自分のものではなく
マルコの部屋だった

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