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キッドが渡してくれた本は
男の子が旅に出て
いろいろなモノに出会い
成長していく物語だった。

これは作り話だとわかっていても
やっぱり楽しくて夢中で読んだ。

あの勉強した日々は
嫌々だったが大嫌いなアイツらにさえ
文字を教えてくれた事に
感謝をしたくなるほどだった。



情事が終わりそのまま
一緒にベットで寝ていた
横にいるキッドの腕をそっと
触ってみる

「キッド」

「あ?なんだ?」

「次の島は本屋さんある?」

「あるだろーな」

「見に行ってもいい?」

「本なんざこの部屋にいっぱいあるだろ」

「買わなくてもいいの
見たいだけ」

「それはお願いしてんのか?」

寝返りこちらを向く
キッドの顔をニヤリと悪い笑みを浮かべていた
何か思いついたようなそんな顔。

しまったと思いながらも
後には引けないと
お願いすることにした。


「うん。お願い。連れてって」

「ふっ、やけに素直じゃねェか
お願いしてんなら
それなりの態度見せてみろよ」

腕を引っ張られキッドに引き寄せられた

「・・・どうしたらいいの?」

「身体でも使ってお願いしてみたらどうだ」

「え、さっきもしたばかり・・・きゃっあ」

「関係ねェ」

組み敷かれ
上から見下ろされる

「頑張ったら明日
本屋に連れていってやるよ」

ひやりと冷や汗をかく
べろりと顔を舐めるキッドの
長い下が耳を舐めあげられ
甘い鳴き声をあげる

「くく、耐えろよ」

そのまま散々めちゃくちゃに
抱かれたのはいうまでもない



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