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イゾウに言われるままに
イゾウの部屋で
シャワーを浴びようと
浴室に入るが
何故かイゾウも
入ろうとしてくる

「ちょっと!やだって!
1人で入る!」

「もう恥ずかしがる間柄でもねェだろ」

シャワー室に入ってこようとする
イゾウを締め出しドアを
一生懸命おさえ叫ぶ

「やだ!馬鹿!イゾウの変態!
もうこないからね!」

その言葉に開けようとしていた力がなくなり
静かになった

「すぐ出るから!」

汗をかいたあとのシャワーは気持ちがいい
急いで出ようと石鹸を泡立てて体を洗う

「俺が入ったらもうここには来ねェって?」

「うわっ!イゾウっ」

振り返ると服を着たままのイゾウがたっていた

「そんな冷てェこというなよ」

なァ?と言うイゾウの顔は
少し悲しそうだった

「あれは言い過ぎたけどっ・・・」

「じゃあいいよな?」

泡立てたスポンジをあたしから奪い
身体を優しくこする

「服濡れるよ」

「別にかまいやしねェよ。
それよりこの手首どうした?」

そこにはまだ
マルコとの情事でついた痕が残っていた

「あー・・・。うん、なんだろー」

後ろを向かされ背中を洗ってもらう
上から下へ下がっていくスポンジ


お尻の当たりでピタリと手が止まる

「アリア・・・その手もコレもマルコか?」

「え?コレって?」

「くく、アイツも独占欲が
強いもんだな」

そのまま何事もないように
あたしの足も洗い

シャワーで丁寧にながす

「ん、ありがとう」

「本当に体を洗ってやるだけに
しとこうと思ったが・・・」

「え?」

「気が変わっちまった」

あたしの顎を上に向け
深く口づける

「んっ・・・」

濡れるのも構わず
ぎゅっと抱きしめられた


「こんな印ぐらいで
俺が身を引くわけねェだろ。
これで身を引くぐれェなら
最初から手なんかだしちゃいねェよ」

「ちょっと何言って・・・」

ぺろりと手首を舐められる

「んっ・・・」

「俺の為にも啼いてくれるだろ?」

ニヤリと笑うイゾウの顔も
色っぽいななんて
頭の片隅で考えた


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