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マルコの部屋から
走って自分の部屋まで向かう

子どもの事なんか考えたことがない
子どもができたら困るからこそ
薬を飲んでいるのだ

「マルコの馬鹿野郎・・・」

部屋に帰り
Tシャツに着替え
手首が隠れる少し大きめの
パーカーを羽織る

食堂に行くと
ナースの中でも仲が良い
マリアがいた。
朝ご飯を持ちマリアの隣にすわる

「アリアおはよう」

「おはよ!皆はー?」

「もう食べて仕事に行ったわ」

「そっかー
ねーマリアは子ども欲しいとか思う?」

あたしの唐突な質問に
飲んでいたコーヒーを
吹き出す

「ちょっと!マリア汚い!」

「ちょ、何言ってんの。
子どもほしいとか
誰に言われたの?
マルコ隊長?イゾウ隊長?」

マリアには全て話してある
別に他の人に隠してるつもりもないのだけど

「マルコ」

「えーマルコ隊長そんなこというの。
女に執着しないマルコ隊長と
女嫌いで有名なイゾウ隊長を
虜にすると大変ねぇ」

「そんなんじゃないってば」

「実際そうでしょ?
マルコ隊長はアリアの事となると必死だし
女に近寄りすらしなかったイゾウ隊長は
アリアにべったりだし」

「仲が良いだけ」

「マルコ隊長も他の子になんか
手を出さなかったら
今頃アリアを独り占めできてたかも
しれないのにね」

クスクスと笑うマリアは
すごく意地悪な顔をしている

「すごい意地悪な顔してるよ」

「だって大切なアリアを
傷つけたんですもの!
意地悪も言いたくなるわよ!」

あたしの腕に絡まり
肩に頭を乗せる

「あたしが男だったら
アリアを幸せするのに。」

「ふふ、そんな事言ってくれるのは
マリアぐらいだよ。」

もたれかかっている頭を撫でる
綺麗なミルクティー色の髪の毛

「俺も入れろよぃ」

あたしの横に腰を下ろすのは
コーヒーをもった馬鹿な事を尋ねてきたマルコ

「嫌ですよー今は2人の時間なんですけど!!
ほかの子たちがいると
ゆっくりアリアと話せないし!」

「夜にでも話せばいいだろい」

「ふん!どっかの誰かさん達が
アリアを取り合うから時間ないですー。」

あたしを無視で進められていく会話
確かに夜はイゾウといるか
マルコといるかで
最近は1人でいることがない

「ほんとだ。じゃあマルコといるのやめて
マリアと過ごそうかなー」

「・・・それはだめだよぃ」

「マルコ隊長黙ってください。
そうしましょーよー
二人で過ごすわよ!」

「うるせェよい。
今日も明日も俺が先約だよい」

「え?聞いてない」

「飯食ったんなら行くよぃ。
今日も報告書まとめだからねい」

グイっとあたしの腕を引っ張る

「ちょっと!マルコ隊長!」

「マリア!ごめん!食器戻してー!!
あと絶対近々部屋行くから!!」

「絶対ね!!」

バイバイと手を振って
マルコに引っ張られたまま
執務室に向かった


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