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マルコが身体を洗うのを待ち
一緒に上がる

着替え終わり水を飲んでいると
思い出したかのようの
マルコがつぶやく

「それにしても
あんだけ中に出してんのに
妊娠てしないもんなんだねぃ」

「そらー妊娠しないように
薬飲んでるもん」

最初から何もつけずに
挿入するマルコ。
まだ子どもができたら困ると
ピルをずっと飲んでいるのだ

「・・・は?」

「はぁ?」

目を見開き驚いた顔のマルコ
飲もうとした水がこぼれている

「ちょ!水!水!」

首にかけていたタオルで
床にこぼれた水を拭く

それをやめさせるように
腕を持ち上げられ
顔を見られる

「薬飲んでるのかよい?」

「え、うん。子どもできたら困るし」

「俺は困らねェよい」

「何言ってんの」

眉間に皺を寄せ
真面目に言ってくるマルコに
わけがわからなくなる

「薬なんか飲むんじゃねェよい」

「いや、ほんと何言ってんの」

「・・・いつから飲んでるんだよい」

掴まれている手が痛い

「うーんと、マルコと初めてヤって
生理きてからかなー」

少し遅れた生理。
生理になった時は心底ほっとした。
船に乗ったばかりで
妊娠してはダメだろう。
そう思い生理不順とか理由をつけて
船医からもらっているのだ。

「妊娠しねェわけだねい。
・・・イゾウとも中に出してんのかよい?」

「意味わかんない」

掴まれている手を払って
ベットに腰掛ける

イゾウとの関係を隠してるわけじゃないし
もうバレてるのかもしれないが
あえて言うのは戸惑ってしまう自分は
一体なんなのか

そーいえばイゾウとはたまに生でしても
外に出すし、避妊してる方がほとんどだと
おもいだす

「マルコは避妊しない人だと思ってた」

「避妊するよい」

「嘘。あたしにしないじゃん」
「お前だけだよい」

顔を見ても嘘か本当かなんて
ポーカーフェイスのマルコだからわからない

でもあたしだけなんて言葉をきくと
胸が痛む。
そんなこと冗談でも言ってほしくない

『はいはい』

深く踏み込むのが怖くて
軽く流してしまう

「もう薬飲むなよい」

「やだよ」

「俺との子どもは嫌かよい?」

真面目な顔で
誰にでもこんなことを言うのだろうか

「・・・あたし着替えるから
部屋に戻るね!また後で!」

マルコの話を無視して
出ていこうとすると
開きかけてたドアを
抑えられる

「俺の子どもを身篭るのは
嫌なのかって聞いてんだろい」

「・・・そんなこと誰にでも言うのやめなよ」

「お前だけだって言ってんだろい」

ドアを開けようとするがビクともしない
マルコの力に負けないぐらいに
鍛えなきゃと思ってしまう

マルコの首に手を回し
上目遣いで見つめキスをする
あたしの行動に驚いているようだが
ドアから手を離し腰に手を回す

深く口付けを交わし
そっと唇を離す・・・

と同時に頭突きを食らわす
あたしはシャンクお墨付きの石頭だ

「ってェ!」

「どーせ他の女の子にも言ってんでしょ!
バカマルコ!」

そう言い残しマルコの部屋から出た

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