13
::


目を覚ますといたはずの
キッドはいなくてほっとした

彼はあたしを乱暴に抱く
苦しくしたり痛くしたり
それでもあたしは
感じているらしい
自分ではわからないが
キッドにそう言われる

ベタつく身体が気持ち悪いが
シャワーをつかってもいいかもわからず
ただぼーっとしてるしかない

ドアをノックする音とともに
キラーが入ってきた

「身体の調子はどうだ?」

「別に・・・」

「シーツを替えるから
シャワーを浴びてくるといい」

シャワーを浴びる許可をもらい
シャワー室に行こうとベットから降りる

「おい!シーツくらい巻いていけ!」

何も身につけないまま歩いていたら
慌てた様子でキラーが話かけられた

「え?シーツ替えるんでしょ?」

こちらを見ようとしないキラー
表情はわからないが面白い

「そうだが」

「じゃあ問題ないでしょ」

もうキッドに身体の隅々まで
見られたのだ誰に見られても
同じだろう

そのままシャワー室に
向かい身体を洗う

キッドがつけた赤い印は
こすってもとれない

あたしはこのままどうなるのだろうか

ずっとキッドの船に?
海賊なんて危険な船に乗っていたくない

絶対に隙をみて
逃げ出してやると
そっと誓う

タオルで髪の毛を拭きながら出ると
キラーはもういなかった

「少しお喋りしたかったな・・・」

部屋の窓から外を見ると
広がる青い海しかない

飛んだことはないが
あたしも鳥になれるのだから
飛べるのだろう

「飛んでみたい」

泳ぐことはもう叶わないなら
せめて青い空を飛んでみたい



なにか1つは叶えたい


prev / next
[ back to top ]
top
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -