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身体が重い
手が痛い

覚醒する意識の中
それを拒否するかのように
瞼が開かない


『ん・・・』

頑張って目を開けると
目の前には白ひげのマーク

「マルコ・・・?」

「まだ朝じゃねェよぃ
寝とけよぃ」

ぼーっとしたまま
いつものように
マルコに抱きつき
たくましい胸板に
顔を埋める
優しく抱きしめてくれる腕


更に抱きしめようとしたときに
昨夜の出来事が頭をよぎる
ぼーっとする思考の中
拘束された手
口に入れられたタオル
いつもと違ったマルコを
思い出す

今はもう怖くない


「・・・昨日なんかあった?
あたしで発散できるなら
しても・・・いい・・・よ」


舌打ちが聞こえた気がしたが
眠さが勝ってしまい
確かめる事ができなかった









「ッチ」

コイツは俺がしたことが
わかってないのかと苛立つ
それでも拒絶されなかったことに
安堵する自分もいる

形のいい唇を指でなぞる

起きる気配にのないアリア

こんな姿を見せるのは
自分だけにしてほしいと思う
イゾウにも見せてるのかと思うと
嫉妬と独占欲がグツグツとふくれあがる

シーツの中にもぐり
アリアから見えない
お尻のあたりを強く吸い付き
赤い痕をつける

こんなものが意味をなさないのは
わかっているが自分の存在を
アリアに残したかった


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