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「・・・ちょっとあたしの部屋
そっちじゃないんだけど。」

「俺の部屋に行くよい」

「やだやだ!ちょっと!離してってば!!」

「うるせェよい!」

自室の扉を乱暴に開け
ベットに放り投げられた

「いったっ!!」

カチャリと内側から鍵を閉める音

「俺と夜は会わねェってのは
どういうことだよい」

口調はいつも通りなのに
目が怒っている
部屋の温度が下がっているのではないかと
思ってしまうくらい
身体が冷えていく

「・・・そのまんまの意味。
性欲処理なら
可愛い子いっぱいいるでしょ。
あたしに構ってくれなくても
大丈夫だから。
今までありがと」

何も言わずに近づいてくるマルコに
思わず後ずさる
マルコがベットにきたときには
ベットの端の壁に追いつめられていた

「お前なんなんだよい」

「マ、マルコこそなんのつもり」

いくら戦闘に自信があっても
白ひげ一番隊隊長のマルコに
勝てるわけがない
稽古でも何度も負けている

「あたし部屋に戻る」

「させるかよい」

ベットから降りようとする
あたしの腕を掴み
ベットに引き戻す

一瞬で組み敷かれ
腕を頭の上で掴まれ
お腹の上に体重はかかってはいないものの
跨がれてしまい
身動きがとれない

「離してってば」

「イゾウと2人になることも
認めてやってんのに
俺と会わねェってのは
納得できないねぃ」

「は?イゾウと会うのに
マルコの許可がいるわけ?
意味わかんない」

動揺しているのを悟られないように
強気で答える

「・・・隊長は自分の隊の奴を
管理するのも仕事だよい」

今まで向けられたことがない
冷たい目で見られ
これはやばいと
心が警告音を鳴らしている


「・・・マルコと会わないってのは
冗談だから。離して?」

「イゾウとは会うのかよい」

「友達だもの」

その言葉に掴む力が強まる

「マルコ。痛いっ」

片手で器用にズボンから
ベルトを外し
頭の上で掴まれている手を
ベルトで縛られる

「あたしそんなプレイ好きじゃない」

今まで優しくしか抱かれたことがなかった
この状況に心臓が緊張で張り裂けそうだ
強気でいるが心臓の鼓動は速い

マルコに気付かれているかもしれない

「どいてってば。くそマルコ!」

ベルトで縛り上げられた手で
マルコの身体を攻撃しようとするが
身体に触れる前に止められてしまう

顎を強く掴まれて
鼻先がくっつく程の距離で
睨まれる

「うるせェよい。
痛いのが嫌なら暴れるなよい」

そのまま唇がふれる
ぺろりと舌で唇舐められるが
侵入させまいと口を固く閉じる

「無駄な抵抗だねぃ」

鼻をつままれ
息ができなくなる
我慢していたが
体が酸素を欲し
口を開けてしまった

舌が侵入して口内で暴れる

鼻をつままれたまま
呼吸をさせまいとするようなキス

「んぅっ」

苦しくてマルコの唇に噛み付く

「チッ」

血が滲む唇を舐め
枕元に置いてあったタオルを
口に押し込められた

「うぐっんん!」

「優しくされたくないみてェだねい」



そう言ってにやりとわらうマルコ
背中に冷たい汗がつたった

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