09
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「アリア朝だ。ご飯いくぞ」

「ん〜いらない。眠たい。」

手を引っ張り無理矢理起こされる

「やだやだー眠たいってばー」

ぼーっとしたまま立っていると
イゾウが服を着せてくれる

イゾウの部屋に置いてあるあたしの私服
イゾウが買ってくれたものだ

「ほら、できたぞ。
行くぞ。」

今日はジーンズの短パンに
白のチューブトップに上から
青のチェックシャツを羽織るというコーディネート

「いつも思うけど。
イゾウどんな顔してこれ買ってるの?
恥ずかしくないの?」

「別に」

「イゾウがいいならいいけど」

ぶつくさいいながら
食堂へと向かう

今日はいつもより遅いから
ナース達はもう仕事に行ってしまっていた

「とってきてやるから待っときな」

「ん。ありがと」



イゾウが朝ご飯を
持って


「アリアおはようさん」

「あ、マルコおはよー」

ポンと頭に手が乗っかる

コーヒーを手に持ったマルコが
隣の席に座る

「お前・・・今日の服は露出しすぎだろぃ」

「でたーパパマルコ」

少し露出していると
グチグチとうるさい

「誰がパパだよい!」

「マルコは過保護だな。
アリア、飯だ」

「ありがと」

「イゾウもうるせェよい」

昨日はお酒のつまみぐらいしか
食べていないあたしは
お腹が空いていたのだ

サンドイッチを次々に口の中に
放り込んでいく

「アリア、口についてる」

口についたマヨネーズを
イゾウは指先で掬いとり
その指を舐めた

「イゾウ!てめェは!」

「はぁーイゾウは
何しても色っぽいね」

怒るマルコと
その色っぽさに感心するあたし

「クク、褒め言葉だと思っとくよ」



「ごちそーさま!」

パンっと手をあわす

「ところでマルコなんでまだいるの?
さぼり?」

「お前を待ってたんだろーがよい!
今日も俺と書類の片付けだよい!」

「あ、そっか。
じゃあイゾウまたね」

「あぁ、また部屋に遊びにいくよ」

バイバーイと手をふり
マルコとともに食堂をあとにする

「前しめろよぃ」

「は?今日はこういうコーデなの
イゾウが決めてくれたの」

イゾウという言葉に
眉間に皺がよる

「趣味が悪いよぃ」

「皺寄ってるよー。
イゾウはセンスいいよ。
マルコほんとうるさい」

服装について
部屋に着くまでグチグチと
お説教は続いた


うるさいとおもいながらも少し
嬉しさもまじってしまうのは内緒


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