08
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隣ですやすやと無防備に
寝るアリアを
煙管を吸いながら眺める

短い金色の髪をなでる
サラサラと触り心地がいい髪
手入れがめんどくさいから
長くしないとは言っていたけれど
潮風にあたっているにもかかわらず綺麗だ


赤髪のとこから来た奴がいると
初めてコイツを見た時は
始終不貞腐れているただの女

シャンクスシャンクスと
うるさかったのが印象深い
いつも口を一文字に結び
誰とも絡まず1人でいた

それがある日ピタリとなくなり
マルコにくっついてることが多くなった
いろいろな連中と話すようになり
よく笑うようになっていた

きっとマルコのおかげなのだろう


赤髪に仕込まれただけあって
戦闘力も申し分なかった

よく笑っているアリアを見かけた
否、俺が目でおっていたのかもしれない

ある島で酒を飲みまくってる
アリアを見かけ見ていると
そのまま潰れた。
ほっといてもよかったが
白ひげにいる奴が潰れてるなんて
格好もつかねぇからと上の宿で休ませようと
連れていった
そのまま船に戻ろうとしたが
寝ぼけていたアリアに袖を掴まれ
引っ張られた

「・・・マルコ・・・?」

その顔はあの不貞腐れてた小娘なんかじゃなく
立派な女で欲情するには充分だった
俺に向けた顔じゃねぇとは
わかっていたが
その顔に魅了された

強そうなのに脆くて
触れれば壊れてしまいそうなのに
触れないと消えてしまいそうな存在

気付けば夢中でアリアを
貪っていた

時折、俺をマルコと呼ぶ

でもそんなことどうでもよかった
二番目でいいなんて思うなんて
正気じゃねェがこいつを
手に入れたいと思ってしまった。

次の日の朝に
俺をみて慌てるアリア

ほとんど記憶なんてないんだろう
もしかしたら自分から誘ったと
思ったかもしれない

それなら好都合だと思い
黙らせるようにキスをした


女なんて惚れたなんだと
めんどくさい生き物だが
アリアだけは特別で
抱きたいと思うし大切にしたいとも思う



「俺にしときゃあいい
泣かせたりしねェのに」



煙を吐き出し
煙管を片付け
同じ布団にもぐる

一つ唇にキスを落とし
起こさないようにそっと抱き寄せ
腕の中に閉じ込めた




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