05
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「あーもう無理。疲れた!!」

執務室には
エースもきて
報告書を仕上げる

「ほらほらーあとちょっと」

「だめだ!何したかなんか
覚えてねえ!」

「もー視察頼んだのに
それじゃだめじゃん!
飯が美味かったは感想!!
知りたいのは治安とかの情報!!」

「だってよー!!飯が美味かったんだ!」

赤髪海賊団では一番年下で
自分より年下がいなかったから
エースは手がかかる弟みたいで
ほっておけないのだ。

「・・・アリアがキスしてくれたら
思い出すかもしれねー」

「もーしょーがないなー」

前髪をどかし
そっとおでこにキスをしてやる

やる気が戻ったらしく
スラスラと羽ペンが進む

「よっしゃー!よし!
終わりだ!!!」

「おーよくがんばりましたー」

頭をわしゃわしゃとなでまわすと
気持ち良さそうに目を細める
その姿がまたかわいい

「アリアー甲板で組手でもしよーぜー」

「んーどーしよっかなー」

子犬の様な目で見つめてくるエースの
髪の毛を指でクルクル弄ぶ

「お前ら・・・俺がいること
忘れてんのかよい」

ガタリと席を立ちエースの
首根っこを引っつかみ
部屋の外へ放り出す

「報告書終わったなら
さっさと出ていけよい!
アリアは仕事があるんだよい!」

バタン!と勢いよくドアをしめる

「ってぇー!!!」

ドアの外で悲鳴が聞こえた

「お前はエースに
甘すぎるんだよい」

エースを追い出したマルコは
乱暴に椅子に戻る
苛立っているのが手に取るようにわかり
ついつい笑ってしまう

「エース可愛いだもんー」

あたしも椅子に座り直し
やっと自分の仕事を始めた


どれぐらい時間がたったのか
集中してしまうと
時間がわからなくなってしまう
何度かマルコに昼食について
言われた気がするが・・・

「やっとかよぃ。
昼食の時間は終わっちまったから
もらってきといたからねぃ」

「ん、ありがと」

「集中しちまうと周り見えないのが
悪い癖だねぃ」

渡されたサンドイッチを
頬張りながらマルコの小言を聞き流す

「ごちそうさま!
もうひと頑張りして
早く終わろ!」

ため息をつくマルコを尻目に
黙々と作業を開始した


「あー終わった!!」

「お疲れさん」

丁度マルコも仕事が終わったらしい

「マルコもお疲れさまー
あー。お酒があたしを待ってる!!」

「・・・あぁ。イゾウの所に行くんだったねぃ」

「うん!お酒楽しみだなー!」

「じゃあ、今晩は俺のとこにはこないのかよぃ」

「うーん。多分ねー。
あれ?寂しい?」

笑いながらマルコを見ると
全然笑ってない

「なに?怒ってんの?」

席を立ちマルコの膝の上に座る

「・・・なんだよい」

「なんで怒ってんの?」

「怒ってねェよぃ」

マルコの唇を指でそっとなぞり
フニフニと唇を触っていると
手を止められる

「くすぐってェよい」

そっと顎をすくわれ
唇が重なり
舌が深く侵入してきて
息をさせないかのように
キスをする

「ん、」

スルスルと
シャツの中に入ってくる手

「ちょ、マルっんん!」

喋らせまいと
唇を塞がれる


ブラの上から
胸の突起をさすられ
直接触ってほしいと
思ってしまう

疼く下半身。
あぁ。だめだ。
これからイゾウと約束があるのに
このまま流されたらいけない

少しのスキをついて
マルコの膝から
立ち上がった

「マルコやらしー」

わざと茶化すように言えば
またため息をつかれる

「お前ってやつはやっかいだよい」

何が?と尋ねようとしたが
ノックがそれを邪魔した

コンコン

「アリア俺だ。仕事は終わったか?」

この声はイゾウ。
わざわざ迎えに来てくれたらしい

「あ。イゾウー!終わった!今いく!」

急いで出ていこうとすれば
腕を引っ張られた

「夜部屋に来いよい」

「・・・明日ね」

掴まれた手に手を重ね
優しくほどく

ドアを開けると
イゾウが待っていてくれた

「わざわざ迎えに来なくても良かったのに」

「来ないと離してくれない誰かがいるかも
知れねぇだろ」

「どういう意味だよい」

「もう!
早くいこー!!
じゃね!マルコまた明日!!」

無理矢理イゾウを引っ張り
その場をあとにした

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