03
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「アリア。そろそろ行くよぃ」

ナース達とキャッキャッと
はしゃいでいると
マルコのお迎え

「えぇ〜!まだいいじゃないですかぁ!!」

「うるせェよい。
お前らも早く持ち場に戻れよぃ」

「まーまー。
またお喋りしよーね!」

まだブーイングを送っている
ナース達に微笑めば
「はーい!」と
笑顔で返してくれる。

うん。いい子達。

今日はマルコの報告書まとめるお手伝いだ

「お前は相変わらずナース達に人気だねぃ」

「そぉ?」

「迫られたりするよかよぃ?」

「あ。うん。でもキスだけだよ?」

なんて平然と返せば
これまた口をあんぐり開けているマルコ

「その顔面白いよ。嘘に決まってるじゃん!」

「お前の嘘は嘘に聞こえないよぃ」


クスクスと笑いあっていると
向こうからダダダっとすごい速さで
何かが走ってくる


その人影が私達の前で
ピタリと止まったかと思うと
姿が見えない

下を向くと
地面に頭をついている
エースがいた

「何?どうしたの?」

「わりぃ!報告書かけてない!」

あぁ。それで土下座をしてるのか。

「お前はアリアが
手伝いの時だけ報告しに来るんだねぃ」

マルコを見やれば
額に青筋を浮かべている

「マルコ・・・エースが1人でできるわけないでしょ?」

そう言ってやれば
目をキラキラさせこっちを見上げる

なんだか思い切り尻尾を振っている犬みたいだ

「アリア〜手伝ってくれ!」

じーっと見つめられる瞳は
母性本能をくすぐる

「アリア。甘やかんじゃね「しょーがないー」おい!」

「アリア!!」


がしりと飛びついてくるエースを
ヨシヨシと頭を撫でてやる

「エースの手伝いすんなら
執務室でしろよい」

「え!いいじゃねーかよ!俺の部屋でも!」

「結局遊んでて出来ないだろうがよい!」

ストップストップと二人に割って入る

「エース。執務室で待ってるからね」

ヨシヨシと頭を撫でてやれば
機嫌は元通り

「わかった!じゃああとでな!」

ダッシュで食堂に向かっていく姿は
本当に犬のようだ

「・・・お前はどーしようもねェよぃ」

「何?」

「魔性だよい」

「それ褒めてる?」

「さぁねぃ」

何なの!とパンチをするが
軽々とよけられてしまう

「避けるな!!」

「嫌だよい」


ポンポンと頭を撫でられ
誤魔化される

それでもこの大きな手は
安心できるから好きだ

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