19そういう事でしか
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「ねぇ、アリアとマルコって付き合ってるの?」

今日もナースたちと部屋でお茶会をしている
日に焼けたくない彼女たちは船の上には
あまり出ない
非番だとバレてしまうと部屋へと引きずり込まれた

「うーん、付き合ってるのかな。」

曖昧な返事をしてしまう

「え!ちゃんと言われてないの?!」

「だめよ!ちゃんと言わせないと!
付き合ってないことにされちゃうわ!」

「そうよ!男って卑怯なのよ!」

返事をする暇もないくらいに次々と責められ
そこからナースの過去に付き合ってきた男の愚痴を
永遠と聞かされていた

開放されたのはもう夕暮れだった

「自主練でもしようと思ってたのに…」

ナースたちに言われた通り
私とマルコさんの関係は謎だ

私の傷を癒してくれる
心も身体も

それでも傍から見ればセフレ
という立ち位置になるのだろう

部屋に戻ろうとした時に
食堂から声が聞こえた

最近入ってきた若いナース

「ねぇ、マルコ隊長はどんな人が好きなんですか?」

甘ったるい声、誰が見てもマルコさんに
気があるのがわかる
マルコさんご食事中ににも関わらず
横に座りじーっと上目遣いでマルコさんを見ていた

「あー、しいて言うなら強い女かねい。」

普通は隊長が食事をしている時は
ナースは喋りかけたりしない
船のために働いてくれている隊長を気遣うマナーだ

どす黒い感情が心の中に生まれて
ハッと我に返った

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