ゆめうつつ
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動かされない腰がもどかしく
動かして欲しくて頬にキスを何度もした
我に返ったかのように
首筋に回していた手を剥ぎ取られ
強く肩をおされベッドへ押し付けられた
大きく舌打ちをして激しく腰を動かし始める
あぁいつものキッドだ
私をモノのように扱う
やっぱりさっきのは夢だったのだ
掠れた声で何度もキッドの名前を呼ぶ
それに応えるかのように激しく腰を打ち付けられて
快楽へと溺れていくのだ
◇◇◇◇◇
そのままキッドの部屋で過ごした
一日中抱かれていることもあれば
夜だけの時もあった
どれだけ怪我をおっていても私を抱いた
私なんかを抱くよりも
ゆっくり寝て欲しい、そう思うものの
言えずに抱かれているだけ
朝、目が覚めるとキッドはいなかった
船は動いておらず
どこかに停泊しているらしい
シーツを身体に巻き付け窓に近寄ってみる
どこかの島にたどり着いたのか
そのまま窓の外を見ていると
乱暴に部屋の扉が開いた
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