15予想外な
::


「なァ、なんで外に出ないんだよ?
色とかすんげェ白くなったよな。」

朝の9時、仕事にとりかかろうとしている所に
エースが遠慮もせずに入ってきた
そしてご丁寧に寝転がる用のラグを持参してきていた

机に向かい書類をまとめたりと
仕事をしている私を床に寝転がりながら
エースが話しかけてくる


「いいの。
私はここでマルコさんのお手伝いをしてるの。
それより、ちゃんとマルコさんには言ってあるの?
ていうか、ここにいていいの?仕事は?」

「んぁー、今日はオフ。
船のヤツらは島に行っちまったけど
おれは残ってアリアのお守り。」

「お守りって、私は子どもじゃないわよ。」

にししと笑うエースにつられて笑ってしまう

犬のような彼を見ていると
頭をクシャクシャと撫で回したくなる
だが今は仕事中なのでそんな事はしない
エースに背中を向け書類に目を戻す

マルコさんは昨日から
親父の命令で島に偵察に行っていた
停泊の前の準備だ

飛んで行けるマルコさんは
よく偵察に駆り出されている

私もついていければいいのだが
邪魔にしかならないのはわかっているので
大人しくお留守番だ

食事は冷めても美味しいものを
いつの間にか設置されてた
小さな冷蔵庫にはいっている
それをパンと一緒に食べるのだ

昨日の昼に出ていったマルコさんが
用意していったのは4回分の食事
だから明日までは戻ってこないはずだ

「なァ、まだ終わんねェの?暇だ!」

「終わらない。
遊びに行ってきなよ。」

「いやだ!」

ブーブー文句を言っているエースを放っておき
集中して昼食もとらずに終わらした

「あー!終わった!」

時計を見ると昼の2時を過ぎていた
背伸びをして固まった身体を解す
さすがにお腹が空いた

エースが途中から静かになったていたから
出ていったのかもしれない

後ろを振り返ると
パンを片手に持ち
ムシャムシャと食べているエースがいた

「エース?!」

「ん?腹が減ったから食ってる。」

散乱した残骸を見て目眩がする
しっかりと夕食の分まで食べられていた

prev / next
[ back to top ]
top
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -