ひとときの
::


「海軍には白くなる能力だと
報告していたようだが?」

「お前には関係ない。
さっさっと出ていけ・・・!」

空気が冷たくなり吐く息が白くなる
数秒の沈黙のあとにフッフッフッと
愉しそうに笑った

「今日は帰ってやるよ。」

ドフラミンゴが出ていき
飛んでいくのが窓から見え
体の力が抜ける

「クザンさん」

何も喋らないクザンさんを
そっと見つめると
クザンさんがふっと息を吐いた

「怖かったか?
すまなかった。」

頭をくしゃくしゃと撫でるクザンさんの手が
思っていたよりも暖かくてほっとした

「大丈夫です。
家にあげてしまってすみません・・・」

「アリアは悪くない。
気にするな。」

優しい人だと思った
そんな人に嘘をつかせてしまっていて
心が痛んだ

「クザンさん、私ここを出ていきます。」

「・・・海軍のことなら気にするな。
おれが好きでしていることだ。
もうしばらくここで休養していろ。
体の傷は癒えても心の傷はまだ癒えいない。」

「心の傷・・・?」

首をかしげていると悲しそうに笑った

「お前は自分が思っているより
傷ついているんだ。
今はゆっくり休め。」

「はい・・・」

ゆっくりしてる暇などないのは
わかっているのに
クザンさんの言葉が心に染みた

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