4一人で
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2年、月日が経つのは早い
20歳になった私は
18の頃に比べ身体は女らしく、
そして強くなったと思う

「マルコさーん!
カンパーイ!」

「おいおい、飲みすぎんなよい。」

今日は久しぶりの自由時間で
マルコさんと一緒に飲んでいる
まだ飲むには早い昼の時間だが
皆が働いている時に飲むお酒は
格別に美味しく感じる

この2年で恋何度かした
でもすぐに別れてしまうのだ
そして相手は船を降りていく

だから未だにキスさえしたことがない

「アリア、今日は島に泊まるんだろい。
そんなんで道端でねるなよい。」

「大丈夫!
エースじゃあるまいし!」

カラカラと笑う
こう見えてお酒は強い

そんな私をマルコさんは苦笑しながら見ていた

優しい眼差しは今も変わらない

◇◇◇◇◇

「アリア、じゃあまた明日。」

「はーい!マルコさんはまだ飲むの?」

「花街だよい。サッチが待ってる。」

「あ!い、いってらっしゃい!」

顔がお酒のせいではなく熱くなるのがわかる
男と女の営みなんてナース達に
教えてもらったところで知識がとまっている

「昔から変わらないねい。
気をつけて帰れよい。」

「はい!」

マルコさんを見送って自分の宿に行く
今日はちょっといい宿を予約した
明日は朝からナース達と出かける予定だ

ウキウキとしながらチェックインをして
お風呂でゆっくりと浸かり
日頃の疲れを洗い流すようにのんびりとした

まだ寝るには早い時間にマルコさんと別れたから
この宿を満喫するつもりだ

鏡に映った自分は少女から
大人の女へと変化したいるのに
女としての経験もなく
ナースにからかわれたりもする

決まってオススメされるのは
マルコさんだ
落ち着いた大人の男性
初めてでも優しくリードしてくれそう
という理由だ
マルコさんの年齢は知らないが
古株だしかなり上だろう

私みたいな小娘相手に
欲情するなんて考えられない

ルームサービスで
おつまみとお酒を頼み
1人で晩酌をするなんて
人から見たら寂しいかもしれないが
気楽でいい

気持ちよくなったまま
ベッドへと入った

◇◇◇◇◇◇

口の中に何かが入ってきて
そのまま体の中に流し込まれる
急に息が苦しくなり目を開ける
目を開けるが暗い

目隠しをされている

「誰・・・?」

何も答えは返ってこない

暴れたいのに体に力がはいらず
これはお酒のせいだけではないとわかる
先程口の中に流し込まれた何かのせいだ
頭も少しぼうっとしている

体に力が入らないまま
腕を頭の上で縛られていく

ガウンを前だけはだけさせられ
下着も何も付けていない体を
見られていることがわかる

大きな手が体に触れる

「ん・・・!」

ビクリと体が跳ねる
ビリビリと電流が走ったような感覚に
頭が混乱した

「なに・・・!?」

手は止まらずに体に触れ
唇に何かを押し当てられる
それが口だと言うことに
入ってきた舌が口内を
舐めまわすことで気がつく

「んぅ、やぁ・・・!」

舌をかみ切ってやりたいのに
それすらも力が入らず
されるがままだ


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