1はじまり
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18歳になって白ひげ海賊団に入隊した
小さい頃に親父に拾われ
ナース達に可愛がられながら育った
誰もがナースになるだろうと
思っていた周囲の反対を押し切り
私は戦闘員を希望した
隊はどこでもよかったが
心配したナース達が
面倒見のいいマルコさんの所に!と
強く希望し配属された
「アリア!
怪我してない?」
「髪の毛傷んでるわ!
潮風に当たりすぎよ!」
「日焼け止めはきちんと塗りなさいよ。」
「悪魔の実は絶対に食べないように!」
今日も朝食をナースたちに囲まれ
弄られながら食べ終える
「もう!大丈夫!
日々鍛えてもらってるもの!」
「鍛える?!
もう!マルコったら!
私たちのアリアに!!!」
素早く朝食を終えて
文句を言うナースたちを
にこやかにかわして食堂を後にした
「マルコさん!お待たせしました!」
「おう。またナース達に囲まれてたねい。」
急いで甲板へと行くと既にマルコさんはいた
今日は戦闘訓練だ
◇◇◇◇◇
「アリア!もっと腰入れろ!
低くだよい!」
「はい!!」
一通りの訓練を終えて
汗だくの私とは打って変わって
マルコさんは汗ひとつかいていない
「アリア、強くなってきてるよい。」
「...はい。」
圧倒的な実力の違いはわかっていても
汗ひとつかかせれない己に落ち込むのだ
「そういや、今日は島へ到着するようだねい。
おれ達1番隊は自由時間だから
楽しんでこいよい。」
落ち込む私を元気づけようと
声をかけてくれるマルコさんは
ナース達の言った通り面倒見がいい
「はい!
マルコさんはどうするんですか?」
「男達が楽しむことなんざ、
聞くもんじゃねェよい。」
「あ、すみません・・・」
きっと花街だ
そう思うと性行為の経験などない自分は
顔が熱くなる
「純粋だねい。」
頭を拭いていたタオルを
ぐしゃぐしゃと撫でて
笑いながら行ってしまった
小さい頃から知っているマルコさんはよく笑う
あまり関わったことはなかったが
話しかけるといつもきちんと応えてくれる人
尊敬できる人だ
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