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目を覚ますと広いベッドで1人

体中についた赤い痕と噛み傷
それを嬉しく思ってしまうあたしは
おかしいのだろうか

荒れた部屋にキッドはいない

シャワーを浴びようとベッドから
降りると情事の名残が脚の間から垂れ落ちる

それを拭い浴室へ行こうとすると
カチリと鍵が空いて扉が開く

「アリア、悪い・・・!」

入ってこようとしたキラーが
慌てた様子で素早く部屋に入り鍵を閉め
顔をそむけた

最初の頃にも裸を見せてしまったので
今更な気がするのだが
キッドに怒られたことを思い出して
すぐに浴室に入り込む

「キラー、ごめん!」

「いや、まだ寝ていると思っていた。
シャワーをしている間に片付けてしまうから
ゆっくり入ってこい。」

「ありがと・・・」

キッドの後始末はいつもキラーだ
他の誰かがしているのを見た事がない

この日常こそが
キッドの船に戻ってきたということを
実感する

部屋の片付けようと
すぐにシャワーを浴びて出るが
出ることろにはもう既に部屋は
綺麗になっていた

「キラー、手伝ったのに・・・。
いつもありがとう。」

「問題ない。昔よりマシだ。
アリア、ベッドに座ってくれるか?」

タオルを巻いたまま髪の毛からは
濡れて雫を落ちる

首を傾げながらベッドへと座ると
情事中には外されていた首輪を
キラーが優しいて付きでつける

手には鎖をもっていた

「この長さなら部屋の中を好きにあるけし
トイレ、風呂も問題ない。」

「うん・・・?」

「キッドはお前がいなくなって
荒れたからな。
ほかの女に見向きもしない。
あんなキッドは初めてだ。」

話の流れがわからなくて
頭に浮かぶのはハテナばかり
キラーはなんで急にそんなことを話すのだろう

「この鎖は普通の武器じゃ切れない、
特別な鎖だ。
そして無理矢理とろうとすると
首が締まっていき最終的に死ぬだろう。
キッドはお前を外に出てしまうくらいなら
殺してしまいたいらしい。」

「それをつけるの・・・?」

「嫌ならつけなくていい。
今が逃げる最後のチャンスだ。
どうする?」

諭すようにキラーが言う

折角戻ってきたのに拒否なんてするわけがない
死にたい、逃げたいと思ったいた日々が嘘のように
今はキッドのそばで生きいきたい
この気持ちがキッドに伝わらなくても
キッドの強い信念に惹かれている
離れて気がついた気持ち

ローがいうようにほかの人はこれを
ストックホルム症候群というのかもしれない

そんなことはどうでもよかった

「つけて。」

真ん中にある穴に鎖を嵌め
カチリと施錠する音が響いた

自ら望んで繋がれた証



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