君の顔
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ドフィの傍から離れられない日々
靴に服従のキスをしてから
あたしはドフィの言いなりで
隣にいて微笑むのが常だ

発情期でも発情期じゃなくても
抱かれて妊娠することを恐れている
幸いにもまだ妊娠はしていなかった

ドレスローザを出て海軍本部で行われる
七武海の会議に久しぶりに出る
ドフィの膝の上に座り興味のない話だろうと
俯いているとセンゴクさんが議題を話す

“火拳のエース”についてだ
知った名で俯いてた顔を思わず上げてしまう

「火拳のエースはインペルダウンへ輸送した。
しばらくはあそこへ入ってもらう。」

話を聞いていると元白ひげ海賊団の男が
七武海に入るという交換条件を提示し
エースを差し出してきたらしい

「ティーチ、入れ」

「ゼハハハ!待ちくたびれぜ!」

大きな男が入ってくる
何度か見かけたことのある気がする顔だ
元白ひげ海賊団、エースを差し出した男
そう思うと憎らしくなり唇を噛んでいた

「フフフ、アリアどうした?」

ドフィの声に我に返る

「見たことある顔だと思って
思い出そうとしたけど・・・
わからなかっただけ。」

「そうか。
だが向こうは知ってるみてェだな。」

ティーチを見るとこちらを見ながら
下卑た笑みを浮かべていた

ゾクリと背筋が冷たくなる笑みだった

ドフィがティーチの視線から
あたしを覆い隠す

「ティーチ、こいつはおれのだ。
手を出すなよ。」

「出さないさ!天下のドフラミンゴを
敵に回すほどおれは馬鹿じゃねェ!」

ゼハハハと笑うティーチを
ドフィは笑みを浮かべながら見ていた

「さっさと座れ。」

センゴクさんが口を開くと
渋々といったふうにティーチは席へと座った

「火拳のエースの公開処刑を行う」

静かな会議室にセンゴクさんの声が響く
空気がピリッとする

処刑という言葉に自分の鼓動が
速くなっていく

そして笑うエースの顔が浮かんだ

エースが死ぬ・・・?

小さく手が震えた


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