君となら
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「アリア」

呼ばれた気がして目を開ける
エースは規則正しい寝息をたてている

起き上がり水を飲もうとベッドから降りようとして
ギクリと身体が強ばった
隣のベッドに寝転びこちらをみる人

「マルコ・・・」

「仲がいいねぃ。
あいかわらず。」

怒ってるのか呆れているのか
きっとその両方だろう
殺気があたしを支配していく

「こっちこい。」

何故ここにいるのか
どうやって部屋に入ったのか
頭は疑問でいっぱいだ

言われた通りにマルコの元へと移動すると
マルコも起き上がり脚の間にあたしを招き入れた
首に舌を這わされゾクゾクとする

「ヤったのか?」

小さく首を振るとフンと鼻でわらう
記憶の中のマルコはこんな笑い方はしない
心臓がぎゅっと傷んだ

「アリアと同じ部屋にいて
手を出さないなんて馬鹿なエースだよい。
まァ、そのおかけでアリアの
初めてを貰えたんだけどねい。」

バスローブの紐を解かれ
首、肩にキスをされながらするりと脱がされ
手の届かない場所へと投げれた

「待って、ここで...?」

「何か問題でもあるのかよい?」

「エースがいる。」

「関係ないよい。」

隣のベッドまで2mほどしか離れていない
正気とは思えないマルコに力いっぱい抵抗するが
呆気なく押さえ込まれてしまう

胸を吸われ出そうになる声を
唇を噛みしめ我慢する

「声出しても起きやしねェよい。」

「や、ぁ・・・」

エースは一度寝たら起きない
それはわかっているが声を出すのは
やっぱりできない

指で弄られればすぐさま
濡れて解れていく

「すっかりおれの愛撫に慣れたねぃ。」

「ち、がう・・・、んっ!」

口では違うと言ていても
体は早く早くと貪欲に快楽を求めていく

「んっ・・・!」

指を2本差し込まれ掻き回されれば
すぐに絶頂へと押し上げられた

「すぐにイけるようになって
よかったねい。」

「ば、か・・・!」

乱れる呼吸を整えながら睨みつけると
可笑しそうにマルコは笑った

「アリア、思い出したのか?」

「なに、を・・・?」

イったばかりにも関わらず
すぐにまた指を器用に動かされ
仰け反ってしまう

「昔のことだ。お前が無くしていた記憶。」

「ん、あぅ・・・!」

またすぐに頭が真っ白になり
目の前がチカチカとする
うつ伏せにされ腰を上げさせられれば
すぐに質量のある肉棒が挿入れられた

「んんっ・・・!」

「お前を守れなかったおれを恨むか?
こうやって組み敷くおれを軽蔑するか?」

問いかけられているのに
答えることができない

顔を枕に押し付け声を殺す
涙は頬を伝う

それでも何度も無理やり
絶頂へと追いやられ
ほとんど記憶が無い
声も我慢できていないだろう

自分が自分じゃないような気がした

マルコが何度目かの射精を終え
くったりとしているあたしの耳元で囁いた

「解放するよい。
エースと仲良くしろよい。」

そんなことが聞こえてきて
胸が痛くなったのに
疲れきったあたしは瞼が閉じてしまった



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