すがる価値はあるのか
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イライラとしたまま
同じ隊の仲間を3名ほど捕まえ酒を煽る

「アリア、荒れてんなァ?」

「ほっといてよ。
それより、あんた達も飲もうよ!」

「飲んでるぜ。
お前がペース早ェんだよ。」

何時間飲んでいるのか、3人も顔が赤く
目も充血してきていた

「あー、暑い。」

シャツを脱ぎ捨て、隣によりかかる
自分は体全体がもう真っ赤だ

「おい、下着になんなよ。」

「うるさいなァ、暑いんだから
しょうがないでしょー!」

「相当酔ってんな・・・」

呆れた声すらも気にならない

「それにしても、アリアいつのまにか
女の身体になったな。
最近色気も出てきたって噂させれてんぞ。」

「前から色気ありますー!」

浴びるように飲み続けると
3人いたうちの2人が机に突っ伏してしまう
意識が朦朧としてくるぐらい飲んでしまい
今すぐにでも2人と同じように机に
頭をついてしまいたい

「アリア、オレと休憩でもいくか?」

「きゅ、けい?」

「あァ。オレがとってる宿で飲み直そうぜ。」

「ねむたい・・・」

「オレの部屋で寝りゃいいだろ。行こうぜ。」

腕を捕まれ無理矢理立たそうとしてくるが
身体に力が入らない
それでもよっぽど部屋での見直したいのか
抱きかかえるように立たされる

「何してんだよい」

恐ろしく低い声が後から聞こえてきた
振り返らなくてもわかる

「マルコ・・・?」

「マ、マルコ隊長!
いや、アリアが酔っ払ってるから
部屋に連れていこうかと・・・」

「へェ、他の奴らはほっといてかよい。」

「あ、あとから・・・」

「なら、アリアはおれが預かるよい。
他の奴らを介護しろよい。」

「わかりました・・・」

体がグイッと引っ張られ
ふわりと床から浮き上がる

マルコの胸板を見ながら
視界が暗くなっていった



呑気に寝息をたてるアリアを
憎らしく思いながら
弟分を睨みつける

「アリアに手ェだそうとしてねい?」

「いえ、ほんとに!
部屋で寝かせてやろうと思っていただけで・・・」

「へェ・・・」

目が泳ぐ男は明らかに嘘をついている
アリアに衝撃を与えないように
軽く男の横腹に蹴りを入れる
あまり力を入れていないはずなのに
横へと吹き飛び呻き声をあげる

「アリアに手ェだしたやつは
たとえ兄弟分でも許さねェよい。
他の奴らにもそう伝えておけよい!」

「は、はい!」

まだ、横たわり腹を押さえる男を
一瞥して店をでる

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