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安堵できたのは一瞬で
ソファへとうつ伏せに倒される
片腕を掴まれそれに合わせ上体が上がり
片膝をつく体制になると一気に貫かれる
解すこともせずに捩じ込まれ
息ができずに目の前がチカチカとする
呼吸を忘れているとガブリと肩を噛まれ
痛みが走る

「ひゃっ・・・」

「アリア、いい声で啼けよ。俺の機嫌も少しは
良くなるかもなァ?」

腕を離されソファに手をつくと
覆いかぶさってきたキッドに
揺れる乳房を握り潰すよにきつく掴まれる
子宮の中にまで入るように最奥を
激しく突き上げられ悲鳴に似た
嬌声が口から漏れる

「あっ・・・ひ・・・んっ」

痛いのに痛みとは別のものがこみ上げてきて
無意識にキッドのモノを締め付けてしまう

「イくならイくって言えよ」

「あっ・・・ぁぁっ!キッド、イく・・・
気持ち、いいっ・・・」

頭が真っ白になり
快楽だけしか考えれられなくなる
発情した雌に成り下がっていく
堕ちていくのは今に始まったことではない

「なら、もっとイけ」

キッドの声も掠れ息が荒い
自分だけが気持ちいいわけじゃなく
ほっとするのだ

何度も達し、よがる
いつの間にかキッドも裸になっており
その膝の上に跨っていて
下から激しく突き上げられていた

「う、ぁっあぁっ・・・」

「っ出すぞ」

奥で熱いものが爆ぜる
何度目かの精子を受け入れ終わり
引き抜かれると同時に
くたりとキッドの胸に身体を預けた

汗で湿った髪を後に知っぱられ
顔を無理やり上げられ
キッドに唇を塞がれ
息苦しい中懸命に舌を絡ませる

「んぅ、はぁ・・・、キッド。
機嫌・・・なお、った?」

「あァ。お前にしちゃ上出来だ。」

「よかっ、た。」

そのままキッドの胸で呼吸を整えていると
キッドは髪を指に絡め背中をなぞる

「そういや、背中には何もしてねェな。」

小さく呟いた言葉は聞き取れなかった

「ん、なに・・・?」

「胸、手、太腿に彫ったが
背中には何もしてねェな。
今度は背中に彫るか」

「えっ、」

思わず顔を上げると口角を上げた
キッドと目が合う

口元は笑っているが目は笑っていない
本気なのだ

傷はすぐに癒えるのに
彫るのはやはり痛い

「キッド・・・「あ?嫌なのか?」ううん・・・」

「そうだよなァ?
俺が折角、証をいれてやるって言ってんだから
喜ぶとこだもんなァ。」

キッドの証が体に刻まれていく
怖いのに嬉しい気持ちもある
そして捨てられたら、と思うと悲しい
キッドはいらなくなればすぐに
切り捨てるはずだ

飽きられないように、嫌われないように、
そして出来れば好かれたい

◇◇◇◇◇

シャワーを浴びて用意が終わる頃に
キラーが迎えに来た

いつものローブの代わりに渡された
口元を隠す布をつける
フェイスベールというらしい

こっちの方が涼しいのと
視界が開けるからだと言う
キッドはあたしの顔を見られるのを嫌うのに
刺青を見せるために服装は露出が多い

初めてつけたフェイスベールは軽く
フードを被るより気に入った

キラーに連れられて
オークション会場へと向かう

首輪と鎖は変わらないが
キッドに抱きかかえられているので
やはり機嫌は直ったらしい

オークション会場の入口で渡された紙には
売りモノの最低価格が載っている
人間は50万ベリー
若しかしたら自分も
ここにいたかもしれないと思うと鳥肌が立ち
そっとキッドにもたれかかる

会場にはすでに客が沢山入っていて
ざわざわと賑やかで今から人が
売り買いされるとは思えない雰囲気だった




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