逃避行
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できるだけシンプルな服を身につけ部屋を出る
兵士たちにはなんでもないように、
いつものように微笑みかける

「アリア様どちらへ?」

「ちょっとお散歩に。
貴方も来る?」

「いえ!滅相もない!
お楽しみください。」

「ふふ、お仕事頑張ってね。」

「ありがとうございます!」

バイバイと手を振りその場を去る
いつものことなのに心臓は
ドクドクと五月蝿く脈打つ

門番の所にいくと案の定止められた

「聞いてない?
今日はコロシアムの剣闘士達の
視察があるの。」

「そのようなことは聞いておりませんが・・・」

「あら。ドフィは言い忘れたのかしら?
でもこんなこといちいちドフィに確認してたら
仕事ができない、と怒られるかもしれない。
貴方が怒られるのを見るのは悲しいから
黙っといてあげる。通してくれる?」

少し迷った様子だったが門を開けてもらうことに
成功して小さく息をつく

城を出た初めての1歩はとても重く感じた

街でローブを買い、それをきて客船を探す
お金を渡せば乗せてくれるはずだ
お金はドフィからもらったものを
鞄いっぱいにもってきている

小さな客船を見つけてお金を渡すと
すんなりと乗せてもらうことができ
出航するとほっと、
胸のつっかえがおりた気がした

どんどんドレスローザから離れていく
ドフィから逃げた罪悪感は少しあるが
もうこれ以上あそこにはいられなかった

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