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キラーが買ってきた鎖付きの首輪を嵌められる
久しぶりの首輪は少し息苦しかった
怒っているキッドにキツめにしめま
首輪自体は革で出来ていたから
今まで付けられてきたものよりは
重みはなかったが鎖が首輪に直接ついているので
鎖の重さは今までで一番重い

「何だその顔は」

怒りを含んだ声に身体が強ばる
怖々とキッドを見上げれば頬を叩かれた
叩かれた頬がジンジンと痛む

「ごめん、なさい」

「お前は自ら俺の元に帰ってきた。
戻ってこないこともできたはずだが
戻ってきたのはお前の望んだことだ。
なァ、違うか?」

肯定の意味を込め小さく頷くと
鎖を引っ張りあげられつま先立ちになり
息が詰まる

「じゃあ、捨てられねェように
ご主人様に尽くさなきゃなァ?」

「は、ぃ」

久しぶりに味わった暴力
船に乗った時のことを思い出す
あの頃は玩具のように抱かれ嬲られていた
あの頃には戻りたくない

できればキッドが喜ぶように、
笑ってくれるようになりたいのだ

自らキッドの首に手を回し口付けをする

そうしてやっと引っ張られていた鎖を離される

「そうやって俺だけに媚びろ。
アリア、お前は俺以外必要ねェ。」

満足そうに口角をあげたキッドを見て
ほっと胸をなでおろす
この行為は正解だったようだ

「テメェが俺のモンだとこの島の連中に
知らしめてやらねェとな。」

嫌な予感がする、その予感は的中した
鎖を付けられたまま
ショッピングモールを回るらしい

顔は相変わらず隠されているが
周りの視線が露出された肌に突き刺さる

キラーはあたしの一歩後ろを歩く
気を使う気配はあるが話しかけてこないのは
きっとキッドへの配慮だ

もういっぱい買い物をしたはずなのに
お金に糸目をつけずにあたしの
服や下着いろいろなものを
どんどん購入していく

買い物の間、キッドの後ろを歩く
いつも抱き上げられていたので
後ろを歩くのはほぼ初めてだ

「キッド、トイレ行きたい」

我慢していたがついに限界を迎え小さく呟いた

「チッ」

舌打ちをしてトイレの前につれていかれる
流石に中までは入ってこないらしく鎖は預けられる
頑丈な鎖は思っていたよりも重たかった

用を足して出るとナミと
手配書でみたこのあるニコ・ロビンが
鏡の前にいた

油断してローブのフードを外していた
鏡越しで目が合う

驚いたように目を見開きこちらを振り返った

「なに、その首輪。
それに頬も腫れてる。」

さっきの場面にニコ・ロビンはいなかったが
話は聞いていたのか何も言わない

「それ、キッドにされたの?」

知られてはいけない気がして首を振り
手を洗うが心配そうな視線を感じた

「悪趣味な男ね。」

ニコ・ロビンは苦笑している
何も言わないあたしにしびれを切らしたのか
ナミが声を荒らげた

「ちょっと、私が言ってあげる!
こんなの奴隷じゃない!」

拒否する間もなくナミに手を引かれ
外へと連れ出される


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