つかの間の
::


いつの間にか眠ってしまったらしい
相変わらずエースの抱き枕のままだった
エースの寝顔は安心するほっとしていると
身体をぐいっとベッドの外へと引っ張られる

後ろから抱きしめられるように抱え上げられ
寝起きの頭はまだ状況がつかめていない

「何してんだよい」

地を這うような低い声に身体が強ばった

「マル、コ」

後ろを振り返らずとも
マルコが怒っているのをピリピリと肌で感じる
耳元で囁くような声

「遅せェと思って来てみれば
他の男に抱きしめられながら寝てるなんてなァ?
面白くねェ冗談だよい。」

「違うのっ、エースが寝たら戻ろうと思ったけど
いつの間にか寝ちゃってっ!」

「へェ、いつもこうやって寝てたのかよい?」

「たまに・・・でも、何もしてない。」

「それは昨日の夜で分かってるよい。
でも、おれが待ってるのに寝ちまうなんて
躾がなってないよい。」

床におろされるとガブリと肩を噛まれる

「痛っ・・・」

エースを起こすまいと必死に耐える
きっと、肩は血が滲んでるはずだ

「ここで犯されるってのはどうだ?」

その提案に思い切り首を振る
マルコの部屋よりは狭いエースの部屋
寝ているエースて同じ部屋で犯されるなんて
考えたくもない

するりとマルコの手が短パンの中へと侵入し
下着の中へと入ってきて
割れ目に添えられた指がぬるりと
蜜壷の中へと入っていく

「おい、噛まれて感じてんのかよい?
・・・それともエースと何かしたのかよい?」

「本当に、何もしてないっ」

「どうだかねい。やっぱりここで犯るかねい。」

ずずっと器用に短パンを降ろされる

「マルコ、ここは嫌っ」

振り返り睨みつけるとマルコの視線は冷ややかだった

「それがお願いごとする態度かよい。」

今まで聞いたことのないような
突き放すような物言いにびくりとする

「・・・お願いします。
マルコの部屋で抱いて、下さい。」

「・・・しょうがないねい。」

降ろされた短パンを元に戻され
横抱きで抱えられそのままエースの部屋から出た

「こんなの、見られたら・・・!」

「見られてもおれは構わねェよい。」

夜中とはいえ他の隊長達が寝ているとは限らないのに
この行動は大胆すぎる

幸い誰にも会うことなくマルコの部屋へと
戻ることができ安堵の溜息がでた
時計を見るとエースと部屋を
出てから1時間くらいだった

ベッドへと降ろされる

「明日は昼からだろい?」

クルーのスケジュールくらい知ってるはずなのに
あえて訪ねてくるマルコはあたしを試しているのか

「・・・そうだよ。」

「じゃぁ、存分に楽しめるねぃ。」

ニヤリと笑うマルコがとても恐ろしく感じた


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