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いつもそうだ
この低く甘い声を聞くと
体が言う事を聞かない

でも
今日はこのまま
流されるわけにはいかない
昨日他の女を抱いたその体で
私は抱かれたくなんかない

身体を這う手を掴む

「他の女を抱いた後に
抱かれたくなんかないです!」

意を決して伝える

「・・・抱いてねェよぃ」

抱いてないその言葉に
胸のざわつきが少し消えたが
少しの間があったのに気が付く
ナニカはあったのだろう

『じゃあ指1本触れてないって言えますか?』

「俺は触れてねェよぃ」

『・・・じゃ触れられたってことですよね?』

私のその言葉に少し力が弱まった隙をつき
思いきり突き飛ばす

『性欲処理なら他をあたってください!』

その言葉に一瞬傷ついたような顔を
マルコ隊長がしたように見えたが
すぐにその表情はなくなった

「俺は・・・」

その言葉を最後まで聞き終える前に
部屋を飛び出す

「アリア!!!」

後ろから
名前を呼ばれたが
振り返ることもせず
走った

マルコ隊長は狡い

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