いやな組み合わせ
::


なんとなく感じる不穏な空気を読まずに
エースはどんどんご飯をたいらげていく
エースの食事を運ぶのに
忙しくなったサッチは行ってしまった

「アリア、食わねェのか?」

「あー、うん。あんまり食欲ないかな。
昨日飲みすぎたせいかも。」

「そうか!ならおれが食ってやるよ!」

いつも美味しいサッチの料理が
味があまりしないのは
マルコが横にいるからだ

「アリア、少しは食べた方がいいよい。
・・・朝から何にも食ってねェんだしねい。」

耳元で誰にも聞こえないように囁くマルコを
睨みつければニヤニヤしていた

「あ、アリア。
今日も部屋にくんだろ?
すげェ上手い菓子手に入れたんだ!
食おうぜ!!」

「うん!!!」

いつもの調子で頷いてしまったが
マルコの手が太腿に置かれたことで我に返る

「へェ、アリアは菓子が好きなのかよい。」

「・・・そうよ。」

内側を撫でてくる手に背筋がゾクゾクとしてくる
思い出すのはさっきマルコ抱かれた事だ

「おれの部屋にも美味しい菓子があるが
食べにくるか?」

「っ今日は「まじか!行く行く!」・・・エース・・・。」

今ほど空気を読まないエースを殴りたくなった事はない

「じゃぁ、決まりだねい。」

パッと太腿から手が退いたことで
身体の強張りが解けた

「おう!じゃぁ、部屋から取ってくるから
マルコの部屋に集合しようぜ。
アリアもそれでいいか?」

「う、ん。いいよ。」

「楽しみだ!」

いつも思うが夕食を沢山食べたくせに
どこにお菓子が入る余裕があるのか不思議だ
メラメラの身は胃の中身も燃やしてしまうのだろうか

◇◇◇◇◇

「アリアがエースの部屋で
夜過ごしてるなんて知らなかったよい。」

エースについて行こうとしたが
強制的にマルコの部屋に連れ込まれ
ベッドに押し倒されている

「そんなに、頻繁にじゃないもの。」

「アリアの部屋に泊まったことはあるのかよい?」

「・・・たまに。」

本当はエースの部屋に泊まるより
あたしの部屋に泊まる方が多いが
言って得はないだろう

「へェ・・・そうかよい。」

女のクルーはこの船に少ない
男と同じ部屋にするわけには行かないと
オヤジの気遣いで女ばかりの相部屋がある
ジャンケンで勝ち取ったのが今の一人部屋だ
狭いが自由にできるので気に入っている

「んっ・・・!」

マルコの唇があたしの唇に重なり
舌が侵入してきてねっとりと絡みついてくる

「マル、コ!エースが!」

「少しだけだ。」

息付く暇もないほどに舌を吸い上げられ
それだけなのに下腹部がジンジンしている

「モジモジさせてどうしたんだよい」

「してないっ」

ニヤニヤと笑うマルコを押しのけ
ベッドの下へと座り込むと
ノックが聞こえエースが部屋へと入ってきた

「アリア、顔赤くねェか?」

あたしの顔を見るなり首を傾げるエースに
内心ギクリとしながら手で顔を仰ぐ

「ちょっと、暑いからかな?」

「マルコ、アリアが暑いんだってよ。
窓開けてやってくれ。」

「わかったよい。」

何事も無かったかのようなマルコの様子に
少し腹が立ったが顔に出さないように目をそらした



prev / next
[ back to top ]
top
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -