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「ロー・・・」

大人の男の人のはずなのに
今のローは傷ついた子どもに見えた
その背中に手を添える

「ロー、あたしはこういう時どうしてあげたらいいか
わからないけど・・・
一人で抱え込まないで。」

なにも答えないローに
ここにいるべきではないと思い
ベッドから降りようとすると
手首を掴まれ気がつけば
ローに抱きしめられていた

「寝るぞ」

「え、?」

「一人で抱え込むなって言ったろ?
それなら少しぐらい俺を癒せ。」

そのままシーツの中引きずり込まれ
抱きしめられたまま
ローが胸に顔を埋めるようにして寝転ぶ

緊張で身体が強ばるあたしとは反対に
寝息が聞こえてきて徐々に力が抜けていった

ローの頭をそっと撫でる
普段は防止を被っているが今は何もつけていない
髪の毛を触ると硬そうな黒い髪は柔らかかった

大きな子どものようなローを見ていると
こちらまで眠くなっていった


◇◇◇◇◇

ノックの音で目が覚める

「ん、・・・?」

触れるくらいの距離にローの寝顔があった

「あのまま寝ちゃった・・・?」

ノックがなり続けているので
慌てて扉の方へ駆け寄った

「は、はいっ!」

扉を開けるとペンギンが
あたしの姿を見て顔を赤くしている

「アリア!戻ってこねェと思ったら・・・!
なんでキャプテンの部屋にいるんだよ!?
あれか!キャプテンと・・・!」

「え!違うよ!何もしてないっ!」

「一晩一緒にいてそれはねェだろ!」

「一晩?え、もう朝??」

夕方頃からずっと寝てしまっていたことに驚く

「そうだ!シャボンディ諸島についだぞ!」

その言葉でどうでもよくなった

「!、シャワーしてくる!!」

「あ!おい!」

ペンギンの横を通り抜け自分の部屋へと駆け出していくと
後ろから「ぎゃー!」とペンギンの悲鳴が聞こえてきた


◇◇◇◇

「アリアのやつ、キャプテンと・・・!」

ニヤニヤしているとのそのその眠たそうな
キャプテンがやってくる

「おい。ついたのか?」

「あ!キャプテン!おはようございます!つきましたよ!
アリアとはどうでした?」

下世話な話とはわかっていても
聞かずにはいられない
ウキウキした俺とは違って
キャプテンは眉間に皺を寄せる

「あ?」

「とぼけちゃって〜!一晩一緒にいといて
何もないはないでしょっ!」

「チッ、朝か。」

「どうでしてた?!」

朝になったことも気がついていないキャプテンに
期待が募るがさらに眉間の皺が濃くなった

「・・・うるせェ。何にもねェよ。
ROOM!」

「ちょ、キャプテン!」

「シャンブルズ」

え、と思った瞬間には遅かった
どうやらキャプテンを怒らせたらしい

「ぎゃーーー!!」

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