135
::


「ロー!!」

ローの部屋に駆け込み
ベッドに寝転がり本を読んでいるローの上に乗り
本を取り上げる

「・・・なんだ」

「ロー!次の島のシャボンディ諸島には
キッドも来るのよね!!」

「チッ・・・、あいつらか」

「やっと、キッドに会える!」

そう言ったん瞬間に急に視界が回転した
下にいたはずのローが上にいた
腕は頭の上で押さえつけられている

「俺が言った病名の意味は調べたのか?」

「・・・ストックホルム症候群でしょ。
最初はあれに近かったかもしれないけど
離れていてもキッドの事を考えるから
あれには当てはまらない。」

「へェ・・・。凌辱されるだけの人生でいいってことか?
あの男の事だ、きっと今頃ほかの女と楽しんでるぞ。」

「・・・キッドがあたしだけになるわけないの知ってる。
今までだって何度かは女を抱いてた思う。」

「ユースタス屋に会わせてやるから
身体を差し出せ、と言ったらそうするのか?」

「っ、それは絶対にしない!
この身体はキッドだけのものだもの。」

「あんな男に義理立てなんかしなくていいだろ。
離れている間はお前も楽しめ。
もしかしたら俺との方が体の相性もいいかもしれねェ。」

首元に顔を埋め舌が這う
その感触にぞわりとした
たまにドフラミンゴもこうやって
首筋に舌を這わせられたことを思い出す

膝の上に抱きかかえられながら
首筋を舐めあげられる

『アリア、お前は人形みてェに愛らしい。
今すぐにでも連れて帰りてェが
まだもう少し先だな。』

『ふふ、くすぐったい』

あの頃は何もわからなかったが
もしかしたらドフラミンゴは
あたしをどうしたかったのだろう

「ロー、ドフラミンゴもそれをしてた。
ドフラミンゴはあたしをどうしたかったのかな・・・」

この言葉にローの動きが止まり顔をじっと見つめられた

「へェ。本当にドフラミンゴには
抱かれてねェのか?」

「うん。あたしはキッドにしか抱かれてない。」

「ドフラミンゴも悔しかっただろうな。
自ら育てた女を横取りされて。
それを更に俺にも先を越されたとわかったらどうだろな。」

ローの顔は何の感情もないような表情だった

「ロー、ドフラミンゴと何があったの?」

「・・・気が削がれた」

そう言ってあたしの上から降りて
ベッドへと寝転がった

背をこちらに向ける様子は
どこか悲しげだった


prev / next
[ back to top ]
top
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -