一大決心
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「よしっ!今日こそ!!!」

手元にある小さなグラスに入ったお酒を
一気に喉に押し込める

「おいおい、大丈夫かよ。アリア一気に飲むなよ!」

かけられる言葉は心配してそうなのに
ケラケラと笑うサッチは絶対に面白がっているだけだ

お酒の勢いで告白しないと一緒伝えられない気がする

視界がぼやけてきて足元がフワフワとする

「ちょっと、サッチ。
このお酒強すぎじゃない?」

「アリアが強い酒がいいって言ったんだろ。
この厨房で一番強い酒をロックで渡したが。
なぁに、小さいグラスなんだかそんな酔いはしねェだろ。」

「あたしが弱いの知ってるくせにっ!」

そうだっけか?と笑うサッチが憎らしい

もっと飲むつもりだったがこの一杯で限界だった
下手をすれば吐いてしまう
そんな失敗は絶対に避けたい

「ありがと。おやすみ!」

「おう、じゃあな。」

椅子から立ち上がるが一瞬倒れそうになったが
なんとか転ばずに踏ん張ることができた

◇◇◇

白ひげ海賊団に入ってから
密かに想いを寄せているエースに
玉砕覚悟で告白をする

エースが入ってくる少し前に
親父に拾ってもらってここにいた

何度、失敗しても親父の命を狙うエースの諦め悪さに
呆れながらも話しかけるとぶっきらぼうだが答えてくれ、
気がつけば笑い合えるようになった。
エースの前向きさに自然と引かれていった

年下の妹だとしか思われてなくても
告白すれば何かが変わるかもしれない
少しは意識してくれるかもしれない

そう願ってやっと告白する決意をした

◇◇◇

「エース、入るよー」

いつものように部屋にノックもせずに入ると
部屋の中は真っ暗だった
エースは部屋に鍵をしない
告白を邪魔されたくなくて
静かに鍵を締めた

(寝ちゃったのかな・・・?)

手探りでベッドの所までいくと
月明かりで人が寝ているのが見えた

いつもは絶対にしないのに
布団の中に潜り込む

「ねぇ、起きて」

気だるげに寝返りをうったエースに
思いきり抱きつくと驚いたように
シーツを捲り上げられた

急に大胆にもベッドに潜り込んだことが
恥ずかしくなり抱きついたまま
顔を上げることができなかった


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