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「真っ赤な鳥なんだな」

鳥の姿では話すことができないので
コクリと頷く

綺麗だなと褒められ
少し嬉しくなる

「お前俺の船に置いてやる」

いつの間にかドアの所に
立っている背の高い男は
赤い髪で目つきが悪い
その物言いから
気性が荒いのが伝わってくる

「キッド・・・アリアが怯える」

キッドという名前のこの人が
この船の船長なのだろう

「アリアっていうのか」

ニヤリと笑い近づいてくる

体が震える

大きな手が目の前に迫ってきていても
逃げることも目をそらすこともできない

息が苦しくなったことで
首を捕まれていることに気がつく
ベットから降ろされ
キッドさんの目線に合せられる

「・・・っっ」

「キッドやめてやれ」

キラーさんが肩をつかみ
落ち着かせようとしてくれたが
この男の人はやめる気がないらしい

「うるせェ!お前人間に戻れ」

言われた通りに人間に戻ると
首をもたれたままなので
床に足が着かず
キッドさんの腕を掴み
少しでも力をゆるめてもらおうと
ジタバタするが
ニヤニヤと笑うだけだ

力が抜けてきた所で
やっとベットに投げつけられた

「ゲホっゲホっ」
一気に酸素が肺に入ってくる

「キラーこいつに海楼石をはめろ
鳥になられたら困るからなァ!」

無言で海楼石の錠を持ち
近づいてくるキラーさん

イヤイヤと首を振れば

すまないと言いながら
手錠をつけられた

「キラー呼ぶまでこの部屋に
誰も近づけるな」

「・・・わかった」


キラーさんが
出ていくのを見送る

この男と2人きりになるが
すごく怖い

狂気の色がちらつく



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