罪悪感を片隅に
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寝るアリアの頬を撫でる
あれだけ抱けば暫くは目を覚まさないだろ

「フフフフフ」

アリアの項に残る噛み跡を見ると
優越感で笑みが漏れる

不死身の能力で消えてしまうかとも思ったが
消えずにそのまま残っていた
項に歯を立てた時は
支配欲と独占欲が満たされた瞬間だった

服を身につけさっきの男共を入れてある牢屋へと向かうと
既にトレーボルがいた

男共はもうすでに血を流し床に這いつくばっている

「べへへ〜、ドフィ、間違いなく
番ってやつにはなれてたのか?」

「あァ・・・。あいつはもうおれのものだ。
おれから離れたら生きてはいけねェ。」

「んねーんねーそれはよかった!!
ドフィの思い通りにならない事はない!」

「ところで・・・おれが痛めつけるはずだった奴らが
地に伏せているが何故だ?」

「べへへ〜生意気だからちょっとだけ痛めつけておいた!
どうせこいつらもオモチャにするだろ?」

「いや、こいつらはもういらねェ。
オモチャにする価値もねェよ。
おれの大事な番に手を上げたんだからなァ!」

言い聞かせるように大きな声を出すと
男達は震えていた

◇◇◇

発情期が終わり1週間
番になった事でドフィも安心したのか
お城の中なら自由に歩くことが許された

それでも行くのは中庭だけだ
今は自分を鍛える気にもなれずに
日々をのんびりと過ごしていた


部屋で横になっていると
何かが窓から入ってきた気配
なんとなくマルコさんだと思った

「アリア、前みたいに構えないと
オレじゃなかったらどするんだよい」

ドフィはここ数日海軍本部にいっていた
それを知っているから来てくれたのだろう

枕に埋めたままのあたしの頭を優しく撫でる

発情期でなければほかの男の人に触られても
平気なようでほっとした

ゆっくりと顔を上げるとマルコさんの顔が見えた

窓を開けていたのもわざとだ
もしかしたら来てくれるかもしれないと思った

「マルコ、さん」

涙で視界が滲む
急に泣き出したあたしに驚き
少し驚いた顔したが
抱き上げて優しく抱きしめてくれる

「アリアどうしたんだよい。」

震える手でマルコさんの服をつかみ
ギュッと、出来るだけ近くでマルコさんの
温もりを感じたかった

ポンポンと子どもをなだめるかのように
背中を撫でられる

「あたし、もう親父さまの所へ帰れないんです」

「・・・どういう事だよい?」

首まで留めてあるボタンを外し
髪の毛をかき分け項を見せる
目を見開いたマルコさんの顔を
それ以上は見れずに顔を背ける

「ドフィと、番になりまし、た…」

嗚咽混じりに噛まれた時の話をした
背中を優しく撫でながら話を聞いてくれる
もしかしたら噛み跡を見せたら
すぐに出ていってしまうのかもしれないと
思っていたのにマルコさんは優しかった

「部屋に入った時にアリアから感じる匂いが
いつもと違ったから何かあったとは思ったが・・・
ドフラミンゴの野郎が噛むとは思わなかったよい」

更にきつく抱きしめられる

「すまねェ・・・!
オレがあの時連れ出してやればよかったよい・・・!
アリア、すまねェ!」

抱きしめるマルコさんの手も震えていた

マルコさんが悪いわけじゃないのに


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