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部屋を出て食堂に向かう

あんだけお酒を飲んでもお腹はすく

あまりまだ人がいない
みんな街に繰り出しているのだろう
ログがたまるまであと2日はかかる
いつも通りサッチ隊長は
厨房にいた

「おーおはよう!アリア。今日は早いな!」

『おはようございます』

「今日は4番隊が自由だからわりーけど
朝飯以外は自分で確保してくれな」

『了解です。女性大好きサッチ隊長。』

「なんだ最後の台詞は」

サッチ隊長を無視して
朝食をもらい
食堂の端に席をとる

いつもはワイワイとしている
食堂も停泊中は静かなものだ

ご飯を食べていると
隣に誰かが座る気配がした
こんなに空いてるんだから
他所にいってよという気持ちで
隣を見やれば
一番会いたくないマルコ隊長だった

『・・・おはようございます』

「おはようさん」

『他のとこいっぱい空いてますよ』

「俺はここがいいんだよい」

隣に座ったけれども
お互い何かを話すわけでもなく
無言のまま食事をしている

そんな沈黙を破ったのは
マルコ隊長だった

「昨日大丈夫だったかよい」
『お酒ですか?大丈夫です。』

やらかしましたけど
と心の中でだけ呟く

また沈黙

(無理して喋らなくてもいいのに)

そんな所もマルコ隊長の優しさなのだろう

静かな食堂にドタドタと足音が聞こえてくる

「アリア!!!」

案の定エースさんだった

私を見つけて
ニシシと笑い
近づいてくる

『おはようございます』

「なんで先に行くんだよ」

そう言いながら座る
何故か私の後ろに。

私はエースさんの
脚の間にいる

『なんですか。この座り方』

「いーじゃねぇか。サッチー!飯ー!!」

『暑いです。』
エースさんを無視しながら
食事をする
マルコ隊長の視線も痛い

「お前らくっつきすぎだよい」

「うるせーな。いいんだよ」

エースさんの食事を運んできた
サッチ隊長は私達の光景をみて
口をあんぐりと開く
すごくマヌケな顔だ

「お前ら朝からイチャついてんなよ!
第一兄妹はそんなにくっつきません!」

『サッチ隊長お母さんみたいになってます。』

誰が母親だ!と言いながら仕事の途中だからと
厨房に戻っていった

食事をとる時も私を脚の間に座らせたままだ

「・・・アリアエースの食事の邪魔だから
どいてやれよい」

その言葉に同意して席から立とうとするが
エースさんの腕ががっしりと
私の体を抱きしめたので
動くことができない

「邪魔じゃねーからここにいろよ。
てかお前先に食堂行くなら起こせよー」

ぎゅーっと後ろから抱きしめられる

『声はかけましたよ。』

どんな顔をしてるかは
見えないが声は拗ねているような感じだ

私を抱きしめながらご飯を食べるのは
やっぱり流石だとおもう。

ちらりとマルコ隊長を見やれば
眉間に皺を寄せている

「エースの部屋に泊まったのかよい?」

『・・・はい』

その返事で額に青筋を張りつけた

「アリア・・・何してんだよぃ」

『マルコ隊長も昨日は
ナーシャさんと一晩一緒だったと
お聞きしましたよ。』

ニッコリ微笑み答えれば
更に青筋が増える

「話があるからあとで部屋にこいよぃ」

『いやです。ここでお話ください。』

「隊長命令だよい」

『私の隊長はエースさんなので
拒否します』

言い合ってることを
気にしていない様子で
黙々と食事をとっていた
エースさん

「ごちそーさまでした!
アリア行くぞー
マルコまたなー!」

「おい!待てよい!!」

マルコ隊長の静止を無視して
エースさんは私の手を引っ張り
食堂をあとにした


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