掠れていく前に息を止めて
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ドフィは薬や道具を使いあたしを弄んだ

ごめんなさいといくら謝っても
許してくれず耐えるしかなかった

薬を使われると情事中の記憶はあるのに
その後の記憶がぼんやりとしていてる
いつ食事をして寝たのかわからない
薬が切れると副作用なのか頭がぼうっとする
服もなく常にベッドの上にいて
何日経ったのかわからない

抱かれなくても何かの薬を飲まされる事があった
眠くなったり体が熱くなったりして
それは睡眠薬なのか媚薬というものか
わからなかったが気だるさは体に残る

ドフィは仕事を隣の部屋でしているみたいだった

寝室の扉が開きドフィが入ってくる
数時間前まで散々抱かれていたので
すぐに抱かれるとは思っいなかったが体は少し強ばった

「アリア、この服に着替えて来い」

上から被ればすぐに着られるワンピースと
下着を渡された
素早く着替えると部屋から連れ出される
城から出てどこかへ向かう

◇◇◇

連れて来られたのはコロシアムだった
人気のないコロシアムは薄暗く恐ろしげな雰囲気だ
抱きかかえられながらついた場所には
似つかわしくない牢屋があった

(コロシアムに牢屋・・・?)

「ここ、は・・・?」

「戦士達の部屋だ」

部屋と呼ぶにはお粗末で
まるで罪人を入れておくような場所

目が慣れてくるとその檻の中には
何十人も入っていて皆怪我をしている

「おい、連れてこい」

看守の役割をしている部下へと支持を飛ばすと
檻の中から引きずられてきたのは
この前見た戦士だった
すでに縄でくくられ口には猿轡が嵌められていた
その顔は涙でぐちゃぐちゃだ

「アリア・・・、こいつはお前に
かばってもらっておきながら
また無様な姿を観衆に晒したんだ。
もうただのゴミだ。
お前の手で始末してやれ。」

「え、?」

ドフィから銃を握らされた
冷たくて重たい

「そいつはおれの銃だ。特別に貸してやる。
額に1発ぶち込めばこいつも楽に死ねる。
外してやるなよ?」

フフフと笑う声が耳に響く

この場で殺せと言うのか
檻の中からの戦士達の視線を感じる

「おれのために人を殺す覚悟が
できてるってのは嘘か?
これは初めての任務だ。
しくじるんじゃねェぞ。」

手が震える
今ここでこの人を殺さないと
ドフィからの信頼を取り戻せない

白ひげの皆にも会えなくなるような気がした

あそこに帰るためなら
何でも、する

震えが治まった手で銃を構えて引き金を引いた

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