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苛立ちながらキラーの部屋に入り
ソファに乱暴に座る

「何かあったのか?」

「この島にアリアの母親がいた」

「・・・すごい偶然だな。
アリアを返せとでも行ってきたのか?」

テーブルの上にある酒をグラスも使わずに煽る

「金を渡したら帰って行きやがった。
金さえもらえりゃ、いいんだろ。
まだ店と繋がってそうだがなァ。
あとをつけさせてあるからわかり次第行くぞ」

「アリアはどうするんだ?」

「あ?置いてくに決まってんだろーが」

「・・・いいのか?」

キラーは俺の行動をわかっているし
さすが長い付き合いだと口角があがる

「あいつは俺のもんだ。俺の所有物に傷を
つけようとしたんだ。
制裁をあたえるのは当たり前だろ」

タイミング良く電伝虫が鳴り
尾行させていたクルーから知らせが入った

「すぐ行く。妙な行動をとらねェように縛り上げとけ」

瓶に残った酒を飲み干し
立ち上がり部屋を出ようとすると
キラーも付いてくる

「俺も行こう」

「助けようとでもしてんのか?
そんな価値あの女にはねーぞ。」

◇◇◇


酒の瓶が転がる室内で女は
椅子に縛り付けれ女は大声で喚いている

アリアは本当にこの母親と
血が繋がっているのかと思うほどに
外見も中身も似ていない

もし哀れな女ならば
キッドを止めようと思っていたが
その気はとうに失せていた

キッドが乱暴に喚き散らす女の顔を
パンッと手のひらで叩く

「うるせェな。質問に答えろ。
アリアを売っぱらった店とまだ繋がってんのか?」

「あんた達には関係ないでしょ!
早く解きなさいよ!」

めんどくさそうにキッドは懐から
銃を取り出して
女の口に銃口を入れる
やっと女は静かになる

「まだ店と繋がってんのか?」

銃口を口に入れられ
やっと相手が誰だかわかったらしい
キッドは女でも躊躇なく殺せる
女は顔面蒼白で頷く

「アリアの事はもう伝えたか?」

首を横に振る女の
口から銃口を引き抜いた

「あいつの父親は生きてんのか?」

「・・・アリアの父親?
そんなのとっくに死んでるわ。」

「そうか」

クククっと笑うキッドの顔は
それは愉快そうだ

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